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多様性が日常に溶け込む 居心地の良い場所

2026.11.04

配信

現在、2度目のベイエリア生活を送っている坂田麻紀子さん。日本ではメーカーの研究者として働いている坂田さんが、駐在帯同中にベイエリアでどのように暮らしているのか話を聞いた。



ベイエリアに住むことに なったきっかけ  

 夫の駐在に帯同して、ベイエリアにはこれまで2回滞在しています。1度目は2014年から17年、2度目は23年から現在まで暮らしています。

ベイエリアに最初にきた時の印象

 空が青く、何もかもが大きい! というのが第一印象でした。2014年に住んでいたアパートのエレベーターを見たときには、「日本の浴室より広い!」と驚いたことを覚えています。また、人々がとても優しく、特に当時1歳の子どもを連れていた私には、気軽に話しかけてくれる方がたくさんいました。「社会全体が子どもを天使のように思ってくれている!」と感じ、子育てをする上でも、とても居心地のよい場所だと思いました。

ベイエリアの今の印象

 日本での5年間の生活を経て、再びベイエリアに戻ってきたときには、物価の高さに驚きました。日本ではこの間、物価がそれほど変わっていなかった印象でしたが、ベイエリアではさまざまなものの値段が体感で約2倍になっていました。物価の違いを通して、ベイエリアの変化の速さを実感しました。

あなたにとってベイエリアはどんな場所ですか

 多様性が日常に自然と溶け込んでいる場所です。日本では、女性研究者、特にママ研究者はまだ少なく、女性や母親という立場への「特別な配慮」が少しずつ浸透していく過程にあると感じていました。一方、ベイエリアでは、性別や文化などの違いが特別視されるのではなく、最初から当たり前のものとして受け入れられていると感じます。「自分は自分、人は人」という価値観が自然に根付いていて、私にとってはとても心地よい場所です。


どんなお仕事、活動をされていますか?

 日本ではメーカーで研究開発の仕事をしていました。夫の駐在に伴い、会社の帯同休職制度を利用して渡米し、休職期間中にMBAの勉強を始め、今年の夏に修了しました。現在は、MBAを通じて得た新たな知見や人とのつながりを生かして、これから自分に何ができるのか、さまざまな可能性を探っているところです。

英語での成功体験、失敗体験があれば教えてください

 「You can't go.」と言われているのに、「You can go.」と言われていると思い込み、なぜ行けないのかを理解できず、クレーマーのように長いやりとりをしてしまったことがあります。最近、英語の発音を体系的に学び直し、今さらながら、語末の「t」は必ずしもはっきり発音されるわけではないことを知りました。

あなたにとって仕事とは

 社会とのつながりを感じ、自分自身を成長させてくれる居場所です。

子どもの頃になりたいと思っていた職業

 化粧品メーカーの研究員になりたかったです。毎日実験するたびに肌がきれいになり、美容の知識も増え、かっこいい白衣も着られて、さらにお給料までいただけるなんて、一石二鳥ならぬ「一石四鳥」だと思い、憧れていました。

もし、いまの仕事に就いていなかったら

 教育関連の仕事に就いているかもしれません。優秀な子どもや若者の可能性をさらに伸ばす教育ができたら、自分自身で何か新しいものを生み出す以上に、大きなイノベーションにつながるかもしれない。そう考えると、とても夢のある仕事だと思います。

休日はどんなふうに過ごしていますか

 休日はほとんど家族と過ごしています。子どもの習い事の送迎や勉強を見たり、時には近場に出かけたりすることもありますが、家でのんびり過ごすことが多いです。

ベイエリア、および近郊で好きな場所

 フルーツ狩りが好きで、ブレントウッドにはチェリーやピーチ狩りに、ギルロイにはストロベリー狩りに出かけています。旬のフルーツを自分で収穫して、その場で味わえるのが魅力です。

おすすめの観光地

 ヨセミテ国立公園やモニュメントバレー、ホースシューベンドなど、アメリカならではの雄大な自然を感じられる場所です。どこを見渡しても建物が見えない広大な風景の中にいると、自然のスケールの大きさと、人間のちっぽけさを実感します。


お気に入りのレストラン

 バークレーのサンドイッチ店「Mezzo」とミルブレーのシーフードレストラン「New England Lobster Market & Eatery」がお気に入りです。SFOに家族や知人を送迎した際にはほぼ毎回寄って、ロブスターロールを食べます。

もし、100万ドル当たったとしたら

 世界中のディズニークルーズに乗って、さまざまな国を旅したいです。これまで、エーゲ海、バハマ、アラスカ、日本・韓国など、さまざまな地域をいろいろなクルーズ船で旅してきましたが、中でもディズニークルーズが一番楽しかったです。

日本に戻る頻度

 年に1回、子どもたちの夏休みに合わせて一時帰国しています。

最近日本に戻ったときに感じたこと

 銀座を歩いていたとき、日本語よりも英語やその他の外国語の方がよく耳に入り、外国人観光客の多さに驚きました。

日本へのお土産

 ギラデリのチョコレートやお菓子、トレーダージョーズのミニトートバッグなどを持っていきます。日本ではあまり見かけない派手な色のオレオも好評です。「食べるまで勇気がいるけれど、食べてみたら普通にオレオ!」と喜ばれました。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの

 日本の食べ物が多いです。日本のお菓子はとてもおいしいのですが、袋を開けるたびに「小さい!」と感じることも多く、すっかりアメリカサイズに慣れてしまった自分を実感します。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき

 徒歩で気軽に買い物ができないことです。特に食材の買い出しでは、現地のスーパーだけでも日系スーパーだけでも欲しいものが揃わないことが多く、何軒も回る必要があります。日本にいた頃と比べると、買い物にかかる時間が体感で5倍以上になったように思います。

5年後の自分に期待すること

 さまざまな迷いがあっても、振り返ったときに「あのとき、あの選択をしてよかった!」と思える自分でいたいです。今回の駐在に帯同するかどうかも、いろいろな観点から悩み、納得した上で決めました。駐在を終えて帰国するときにも、日本での生活への再適応や子どもたちの進路など、家族でさまざまな選択をしていくことになると思います。この休職期間中に自分自身の考え方も大きく変わったので、5年後のキャリアがどうなっているのかは、まだわかりません。それでも、その時々でよく考え、納得感を持って意思決定を重ねていけたらいいなと思います。

プロフィール

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Sakata Makiko

大学院修了後、メーカーでディスプレイ部材やウェアラブルデバイスの研究開発に従事。1度目の駐在帯同中に第二子を出産し、帰国後に研究開発職に復職。2023年からの2度目の駐在帯同休職中にMBA(経営学修士)を取得。夫と娘2人の4人暮らし。

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