テックの本場、シリコンバレーに行きたいという思いでベイエリアにやってきた原健太さん。現在は、IT企業でソフトウェアエンジニアとして働きながら、自身のスタートアップを創業しCEOとして邁進している。そんな原さんに、ベイエリアでの暮らしについてお話を伺った。

ベイエリアに住むことに
なったきっかけ
日本でエンジニアとして働いて2年ほど経ったあたりから、Rebuild.fmというポッドキャストや、中島聡さんの書籍の影響で漠然とアメリカへの憧れがありました。「なんかかっこいい!」と。英語で自分の情報を公開し始めたところ、ありがたいことにニューヨークのスタートアップからお声がけをいただき、就職することができました。ニューヨークでの生活も刺激的で楽しかったのですが、「やはりテックの本場シリコンバレーに行きたい!」ということでベイエリアの会社に転職しました。
ベイエリアに最初にきた時の印象
天気がいい! ベイエリアに一度住んだら離れられないですね。
ベイエリアの今の印象
自ら起業する人や、移民として自国を出てチャレンジする人が多いせいか、新しい挑戦に対して前向きで応援してくれる人が多いと感じます。ポジティブオーラを纏った人が多くて、自分もコンフォートゾーンから抜け出すことになんの抵抗もなくなります。改めて環境の重要性を感じました!
あなたにとって、ベイエリアはどんな場所ですか?
「この地で挑戦してやる!」って場所ですね。世界中から猛者たちが集まるこの地で挑戦することと、ワインの文化が根強いこの地で日本酒を広められることに意義を感じています。
どんなお仕事をされていますか?
ソフトウェアエンジニアとしてDoorDashで働きながら、「世界の日本酒へのアクセスを変える」というミッションを掲げ、2024年に「HelloSake」を創業しました。世界をターゲットに、日本酒のマーケットプレイスを作っています。

専門分野について教えてください
スキルとしてはソフトウェア開発が得意ではあるのですが、代表という特性上、営業、カスタマーサポート、と何でもやります! その方が自分がイニシアチブを持っている感があって好きなのですよね。
その道に進むことに
なったきっかけ
大学4年生の頃に友人とカジュアルなアイフォーンゲームを作り始めたことから、ソフトウェア開発と自分のチームで好き勝手やることにどっぷりハマっていきました。
英語を使って仕事を
することについて
世界中の人々と働けるので素晴らしいと思います。
あなたにとって仕事とは?
趣味のように楽しみながら、仲間と真剣に取り組める、最高の遊びです。「人生という長い夏休みをどう過ごすか」という視点から、サッカーなどの趣味と仕事をあまり区別をしていません。ソフトウェア開発が大好きで、仲間とモノづくりをしているのが楽しくて仕方がありません。人生においてそんな題材を見つけられたことが、本当に幸運だったと思っています。
子どもの頃になりたかった職業
小学校の頃はプロ野球選手になりたかった記憶があります。メジャーリーガーの活躍をテレビでよく見ていた影響でアメリカに憧れたのかもしれません。
もし、いまの仕事に就いて
いなかったら
アーティスティックな活動に憧れがあり、バンドを組んで音楽活動をしてみたいです。目指すは武道館!
現在、どんなおうちに
住んでいますか?
クパチーノにあるコンドミニアムに住んでいます。住人の半分近くがアップルの社員です。
休日はどんなふうに
過ごしていますか
平日も休日も、HelloSake、 自分のサッカー、娘のサッカーというルーティーンを毎日繰り返しています。知り合いに日本食レストランのオーナーさんが多いので、休日にそのお店に伺うのも楽しみの一つです。
ベイエリア、および近郊で
好きな場所
公園と図書館です。休日に娘とサッカーをして、本を読んで、アイスを食べるのがかけがえのない大切な習慣です。

お気に入りのレストランは
大勝軒、Ramen Taka、ラーメンハジメ、Gaku、Uzumakiya Udon、Ramen Champ、カレー日向、Japanese Curry Ganesha、Gochi、Sumiyaなど、友達がやっているレストランによく行きます 。
もし、100万ドル
当たったとしたら
全てHelloSakeの資金にして、優秀なデザイナーやエンジニアを雇用したり、良い日本酒を仕入れたり、プロモーションする費用に使わせていただきます。
日本に戻る頻度
友人の結婚式などで、1年に平均2〜3回は帰っています。
最近日本に戻ったときに
思ったこと
飲める日本酒や、日本酒が飲める居酒屋の種類が別格であること、温泉は最高であること、コンビニは最高にコンビニエンスであること、そしてそれらのメリットを全て吹き飛ばすほどの気温と湿気の気持ち悪さです!
日本へのお土産は
何を持っていきますか?
ナパのワインか、テック企業のSwagです。友達にもお酒好きと、テック好きが多いのです。
日本からベイエリアに
持って帰ってくるもの
日本酒を20本ほど持って帰ってきます。HelloSakeの共同創業者は70本近く持って帰ってくるので、まだまだですね。
現在のベイエリア生活で
不便を感じるとき
特に家賃が高いことですね。毎年家賃が上がるので、生活費のプレッシャーがやばいです。
現在のベイエリア生活で
不安に感じること
サッカーをやっているのですが、けがをした時などの医療費が怖いです。
おすすめの観光地
みなさんすでに行ったことがあると思うのですが、グーグル創業者のラリーやセルゲイがオールハンズした食堂のステージや、スティーブ・ジョブズのガレージですかね。
永住したい都市
とにかく天気がよくて暖かいところ。今のところクパチーノが1番です。
5年後の自分に期待すること
世界中に飲み仲間がいて、日本酒の魅力を各地で伝えていきつつ、酒蔵にもしっかり還元できている状態を作りたいです。あと自分でも酒造りや日本酒店をオープンして、ローカルの人と豊かにお酒を飲めたら最高です。
座右の書
『ワンピース』麦わら海賊団のような、少数精鋭のチームを作りたいです。
最近読んで印象に残っている本
『ザ・ファブル』プロフェッショナリズムとは何かをめちゃ学びました! やっぱプロってかっこいい!
これまで見た中で影響を受けた映画
『Social Network』を見て、シリコンバレーのテック企業に憧れました。一時期、映画のサントラをBGMに作業していました。映画じゃなくドラマですが、『シリコンバレー』、『The Office』、『神話クエスト』、『WeCrashed』なども大好きです。
最近観て印象に残っている映画
これまた映画じゃなくドラマなのですが、Netflixの『サンクチュアリ』を観て心震えました。
自分を動物にたとえると?
カメ。地道にコツコツやっていくのが得意です。
プロフィール
原 健太
/
Hara Kenta
東工大在学中にギフトに特化したオンラインショップ「Anny」を立ち上げ、その後アメリカに移住しソフトウェアエンジニアを経験。2024年3月に「日本酒で世界中を飲み仲間にする」べくアメリカでHelloSakeを創業、CEOとして従事する一方、DoorDashのソフトウェアエンジニアとしても働いている。