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「日本の居酒屋文化を紹介したい」-Tanuki Izakaya & Ramen-

2025.01.15

配信

サクラメント郊外で開店3周年を迎えた人気店 
Tanuki Izakaya & Ramen - 狸酒屋 - 

「日本の居酒屋文化を紹介したい」


「ふらっと立ち寄れる、昔ながらの日本にある居酒屋さんを目指しています」。そう話すのは、サクラメント郊外の街エルクグローブにある「Tanuki Izakaya & Ramen」のオーナー、ジョニー氏。ジョニー氏とパートナーのスティーブ氏のふたりは、和食の魅力に取り憑かれて何度も日本を訪れるうちに、どの街にもある温かい雰囲気で迎えてくれる居酒屋に魅了された。仲間たちで集まり語り合う場所、さまざまな料理の皿が並びそれを箸でつつき合う…。そんな日本の居酒屋文化をサクラメントで紹介したいと、2021年12月に同店をオープンした。

 なぜレストランをオープンしたのか  


普段は金融系のビジネスに従事しており、今まではレストランビジネスに関わったことはなかったと言うジョニー氏。常連として通っていたサクラメント・ダウンタウンにある和食レストランでスティーブに出会った。「彼の店では、ふらっと一人で寄っても、仲間たちと行っても、いつも温かく迎えてくれました。日本でもたくさんの料理を食べてきましたが、彼の料理はそれに負けないくらいおいしい。そして彼と杯を交わすうちに、いつの間にか一緒に店をやろうかと盛り上がっていました」と開店のきっかけを話してくれた。  


その後、パンデミックになり、なかなか店に通うことができなくなった。「どうしようか本当に困りましたよ」と笑いながら続けた。「大好きな和食を食べたくても食べられないんですからね。それで、もう、自分で店を開けるしかない! スティーブと話していたことを具体化したくなり、準備を進めました」。やっとパンデミックが落ち着いてきた頃、この店をオープンすることができた。多くの人が外に出て、レストランでおいしいご飯を食べたい、みんなで集まりたいと思っているこの時期に、その場所と空間を作ることができたことを「良いタイミングでした」と話す。

  料理人として経験  


「おじいさんがベトナムでワンタンヌードルの人気店をやっていました」と話すパートナーでシェフのスティーブ氏。おじいさんの店で8歳頃から手伝いを始め、14歳でアメリカに渡米するまで実家のレストランで働いた。渡米後に16歳でオークランドの寿司屋で皿洗いからスタート。キッチンシェフとして働き、プロとしての「食」の道をスタートさせた。その後、今でも師匠であるサイさん(サクラメントにラーメンを紹介した伝説の料理人)と出会い、サクラメントのレストラン「曙」や「龍神」で働くことになった。



料理人として活躍するサイさんから、ラーメンの基本を全て叩き込まれた。一緒に日本に行き、ラーメンの食べ歩きもした。「町中華」料理や居酒屋料理もその時に覚えたという。今でもサイさんの話をするときは、「センセイ」と呼ぶ。そのサイさんが「龍神」を売却することになり、一緒に同店を卒業。その後、サクラメント市内の寿司屋で働きながら、遂に自分の店「Otoro」を市内ミッドタウンでオープンした。「そこでパートナーのジョニーに会ったんです。彼は常連客として1週間に何度も店に来てくれてました」と出会いのきっかけを話す。

 和食が好き  


ジョニー氏は、前述のように東京や大阪、京都などに行き、ラーメンから焼き鳥や寿司、割烹料理などさまざまな料理の食べ歩きを趣味としている。「和食が本当に好きなんです。特にラーメンが大好物。そんな中で、サクラメントにも本物の日本の味と空間を提供する場所が必要だと感じていた時に、スティーブから一緒にやらないかと誘われました」と語る。ラーメンはもちろん、日本からA5和牛を仕入れるなど、備長炭を使った焼鳥を提供している。また、日本の居酒屋を感じてもらえるように、賑やかで明るいイメージの内装でお客様を迎える空間を作った。

 こだわりのラーメン  




「ラーメンはスープが全てです」と話すスティーブ氏。骨から炊いたスープは、味わい深く、多くの客に愛されている。「センセイが、今でも定期的に日本から足を運んで様子を見にきてくれるんです。手抜きなんて一切できませんよ!」。超人気店だった「龍神」とはまた一味違う独自のスープを完成させた。焦がしニンニクを使用した「黒マー油豚骨ラーメン」が看板メニューだ。この一杯は、極細麺を使用していること以外、スープなどの全体的な味わいは豚骨ラーメンの中でも熊本系の味に近いと感じた。自家製「焦がしにんにく油(マー油)」は、絶妙な焦がし具合の判断を要する職人技。このコク深く香り高いマー油がスープと絡み合うことで、まろやかでマイルドな口当たりで旨みを感じつつ、後味はすっきりとした味わいを作っている。抜群においしい一杯で本当にお勧めする。

サクラメントの和食について  


エルクグローブは新しく開発された町で、住宅地のほか、カジノなどの商業施設もどんどん進出している。レストランの立地としては人気の場所とあって、とてもコンペティティブ。「この通りだけでも5つのラーメン屋があります。ただ、居酒屋を経験したことがある人は少ない」と話す。贅沢にも備長炭を使用した焼鳥を出す店もここだけ。定番に加え、ハツや牛タン、皮などの部位も提供する。中でもA5和牛の串焼きは、想像通りの柔らかさで、上質の肉の旨みを存分に堪能することができる同店おすすめの品だ。  

「お客さんの20〜25パーセントは日本人の方達なんです。他の80パーセントの人たちに、居酒屋とはこうなんですと伝えている感じです」とジョニー氏。スペシャルメニューには、「アンコウの肝」、「ガーリックバターアワビ」などの居酒屋料理のほか、「牛タンカレー」、「和牛チャーハン」などのご飯もの、串では「ししゃも焼き」、「エビ串」などがスペシャルメニューに載っていた。毎日食べても飽きないメニュー構成が、週に2、3回通うリピーターを生んでいる。

 今後の計画について  


開店から3年目を迎えた。もちろん、次は2軒目と考えている。「この店を開店する前から自分と一緒に働いてくれている信頼のおけるシェフがいる。彼とは10年以上一緒に働いている。あとはチャンスを待つだけです」と自信を持ってスティーブ氏が話す。  

4、5月には、恒例となった「シニア無料ランチ」を行うという。地域への貢献をしながら、和食の魅力をどんどん伝えいく。  

人が集う温かい場所として、居酒屋空間を提供する同店。まだ行ったことのない方は、ぜひ訪れてほしい。ドアを開け、足を踏み入れた瞬間に広がる賑やかな雰囲気は、アメリカにいても、ホーム感たっぷりの魅惑の場所だ。

Tanuki Izakaya & Ramen - 狸酒屋 -
【住所】7119 Elk Grove Blvd., Ste 125, Elk Grove, CA 95758
【電話】(916) 829-2186
【ウェブサイト】order.toasttab.com/online/tanuki.elkgrove
【インスタグラム】www.instagram.com/tanuki.elkgrove

プロフィール

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Tanuki Izakaya

Tanuki Izakaya & Ramen - 狸酒屋 - 7119 Elk Grove Blvd., Ste 125, Elk Grove, CA 95758 Tel. (916) 829-2186 https://order.toasttab.com/online/tanuki.elkgrove

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