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柳家東三楼の「Break a leg 落語の時間ですよ」Vol.27

2023.06.15

配信

ふたたびベイエリアへ、4500マイル車の旅

 ベイエリアの皆様、こんにちは。またまた私、ベイエリアにやってきました。今回はなんとニューヨークからアトランタ、ニューオリンズ、ヒューストン、ニューメキシコと落語をしながら4500マイルの旅路を車でやってまいりました。

 今回は2カ月ベイエリアに滞在するので、車がどうしても必要だと考えていましたが、ニューヨークから輸送するか、レンタカーにするか色々と思案しまして、「じゃあいっそ、ツアー先も全部車で行って、そのままベイエリアに行けばいいじゃん」と軽い気持ちでニューヨークを出発し、合計17日間、山あり谷ありのアメリカの大地を身体と目で感じつつ、危ない目に合うこともなく無事に辿り着きました

 僕は日本での運転免許も、アメリカに来るという理由で40歳を過ぎて取りましたし、ドライバーズテストの路上試験も3回落ちました。それでも今回の長いロードトリップではさすがアメリカの道も大地も広く、特に何の問題もなく楽しく運転ができました。

 今回、アトランタまでは僕一人でしたが、アトランタから落語家志望のUCバークレーの学生さんをピックアップし(彼には飛行機でアトランタまで来てもらいました)、ベイエリアまで助手として助手席に同乗してもらいました。彼が一年後にバークレーを卒業する時、本当に噺家になるのであれば、アメリカでも日本でもプロの道を選べるよう、それまで僕の元で前座見習い(インターン)として噺家という職業や落語の世界、ルールを勉強する機会にしてもらうことにしました。

 もちろん落語という芸はもちろん、着物の畳み方から太鼓の打ち方まで、順を追って教えていくことになると思います。UCバークレーのビジネススクールは、アメリカはおろか世界でもトップクラスの学校なので、選択肢として超一流企業への就職も入るでしょうし、我々噺家の世界は本当に厳しいので師匠や先輩はヤメタ方が良いと言います。しかしながら、僕としては自分が歩んでいる道を、自分を棚に上げてヤメタ方が良いとは言えませんので、噺家になってから後悔はしないように楽しいことだけでなく、大変な人生を歩むということも教えられればと思います。

 そんな彼の素人ながらの落語デビューは、6月30日、サンフランシスコ市内の「あかり」さんでの落語会になります。僕は『目黒の秋刀魚』やお酒の噺をして、お店の料理も味わう「聴いても食べても呑んでも美味しい落語会」を行います。

 皆様、ぜひアメリカでの「新しい落語の世界」の目撃者になってください。そうそう、今月20日に僕の初めての著者『新しい落語の世界』も発売になります!



柳家東三楼(やなぎやとうざぶろう) 落語家歴25年。真打として日本全国で落語を披露する中で世界中の人に落語を知ってもらいたいと、2019年よりアメリカへ移住。現在はNYのブルックリンを拠点にアメリカにてすでに200回以上の公演を行う。50州すべての州にて落語公演を実施することを目標に、日々精力的に活動中。

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