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柳家東三楼の「Break a leg 落語の時間ですよ」Vol.26

2023.05.18

配信

勇気を持って行動すれば、道は開かれる

 さて、ベイエリアでの公演が終わりニューヨークへ帰って参りましたが、すぐに新しいイベントが待っていました。といいますのも、山形県寒河江市で出会ったラーメン屋(本店は寒河江の料亭、ラーメン屋は山形市)さんをニューヨークに呼んで、ニューヨークのラーメンコンテストに出て頂くという、あまり噺家がやらないようなチャレンジをしてみました。

 今年の2月にビジネスの講演会をして、「年齢は単なる数字」であるとか「行動をしないと何も生まれない」とか色々とアメリカで学んだ事を申し上げて、自分の41歳でのアメリカ移住と現在の活動をお喋りしました。その中でニューヨークでラーメンの勝負をしてみたいという方が挑戦することになりました。僕は空港や食材探しの買い物などに車を出し、余計な経費がかからないようにと家を提供し、9日間の共同生活が始まりました。夕食を作ってくれるというので、近所の友人や大人のお弟子さんを呼んで、アメリカの食材で天ぷらを作っていただいたのですが、家庭の器具(僕の一人暮らしのキッチンです)でアメリカの中華スーパーの食材だけで完全に日本の料亭の味が再現されていました。蛤(はまぐり)のお汁まで。そして本番の土日を迎えましたが、ニューヨークは僕自身も周りも初めてというくらい、土砂降りの雨と強風で大変な騒ぎ。そんな中でもさすがニューヨーカー、ラーメンの店舗には列ができて、二日間で1000食以上売れました。そしてなんと、僕が呼んだ「料亭の出汁が効いたラーメン」は優勝を飾ったのでした。素晴らしい。

 今回あらためて身に沁みたのが、やはり勇気を持って行動すれば、道は開かれるということです。僕自身の身にも置き換えて考えて、決断しました。

 サンフランシスコ・ベイエリアまで車で行こう。そう、今は全米ツアー中ですが、次回の公演があるヒューストンまで、アトランタ、ニューオリンズを経由してテキサスに入り、その後はニューメキシコのサンタフェに寄ってベイエリアに入って、6、7月と2カ月滞在する予定です。

 いくつか落語会の予定もありますし、その間に僕の初めての著作『新しい落語の世界』の宣伝をします。ベイエリアの皆様には是非、落語会にも来ていただきたいですし、本も読んでいただきたいです。本の話はまた次回に書きますが、落語界に新しい光とアメリカで今作っている落語の世界は革命になるという論拠を宣言した本です。それと僕の今までの人生でどのように生きて来ると「移住する噺家」になるのかを書きました。皆様、ぜひお楽しみに。



柳家東三楼(やなぎやとうざぶろう) 落語家歴25年。真打として日本全国で落語を披露する中で世界中の人に落語を知ってもらいたいと、2019年よりアメリカへ移住。現在はNYのブルックリンを拠点にアメリカにてすでに200回以上の公演を行う。50州すべての州にて落語公演を実施することを目標に、日々精力的に活動中。

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