「日の光」
アメリカ時代の友人が日本に帰国し、京都で働くようになったのが今年の4月のこと。たまたまご近所になったこともあり、一緒に出掛ける機会も多くなりました。先日はお隣の滋賀に日帰り旅行へ。その時のプランがあまりにも良かったので、ここでシェアさせてください!
出発は京都駅、JRに乗って彦根駅まで行きます。駅から徒歩約15分で着くのが、国宝彦根城。日本にお城は多くあれど、国宝天守は姫路城、松本城、犬山城、松江城、そして彦根城の5つだけ。ぜひともゆっくり見学したかったのですが、花より団子、次の予定もあり私たちはそそくさとランチへ。ランチの後は滋賀発祥のお菓子屋「たねや」でソフトクリームを。びっくりするくらいおいしいアイスを食べながら駅へと戻ります。次の目的地は長浜駅です。駅に着いたら、八百屋「二葉屋」を目指します。歩くこと約5分、お目当てはフルーツ山盛りのパフェやかき氷。その大きさに圧倒されながらも涼をとったら、歩いて長浜港へ。船に乗って竹生島(ちくぶしま)に向かいます。周囲2㎞の小さな島は、琵琶湖八景のひとつに数えられ、また平家物語にも登場するなど見どころいっぱい。島を堪能し、夕方16時半発の最終便で長浜港に戻り、「鮎茶屋かわせ」で夕食を。自分で焼く鮎の塩焼きは絶品です。これだけ堪能して、かかった費用は1人100ドル以下、大満足の1日でした。
さてさて竹生島から帰路の船でのこと、曇り空だったのでデッキに出て、ベンチに座っていました。ふと空を見上げると、雲間から日光がさしています。その美しさに見とれるとともに、親鸞の「譬如日光覆雲霧 雲霧之下明無闇」という言葉が思い出されました。これは「たとえば雲霧に日光が覆われて光りを見ることができなくても、光は輝き続けているのだから、雲霧の下は決して暗闇ではないですよ」という意味です。雲霧とは私たちの煩悩のたとえですが、抱えている悩みや問題ともいえます。人は皆、それぞれが、それぞれの悩みや問題を抱えているのではないでしょうか。時に行き詰まることもあるでしょう、けれども雲霧の外に光があるように、行き詰まっているのは私の思いだけなのです。雲間からさす日の光に、思いの外にも道はある、大丈夫と呼びかけられた思いがしました。

写真:Noriko Shiota Slusser
英月(えいげつ) 真宗佛光寺派長谷山北之院大行寺住職。江戸時代から続く寺の長女として、京都に生まれる。同業者(僧侶)と見合いすること、35回。ストレスで一時的に聴力を失う。このままではイカン! と渡米。北米唯一の日本語ラジオ「サンフランシスコラジオ毎日」でパーソナリティーを勤める他、テレビ、ラジオCMに出演。帰国後、大行寺で始めた「写経の会」「法話会」に多くの参拝者が集まる。講演会、テレビ出演、執筆など活動は多岐にわたる。最新著書は『二河白道ものがたり いのちに目覚める』(春秋社) 。