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【住まい】親世代と子世代で考える、これからの住まい選び

2026.07.15

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【住まい】親世代と子世代で考える、これからの住まい選び


 不動産の仕事をしていると、「老後に向けて今の家を売った方がいいでしょうか」というご相談を受けることがあります。子どもが独立し、夫婦二人になった家は広すぎる。庭の手入れや階段の上り下りが負担になってきた。そんな理由から、住み替えを考える方も少なくありません。もちろん、それはとても良い選択肢の一つです。一方で、最近の私は「老後の住まいは、家そのものだけでなく、暮らす環境も同じくらい大切なのではないか」と感じています。

 そう思うようになったのは、自分の両親を見ているからです。私の両親は1988年からジョージア州の同じ家に住み続けています。決して大きな家ではありませんが、40年近く暮らしてきたその場所には、家そのもの以上に、人とのつながりという大きな財産があります。長年通っている病院があり、顔なじみのご近所さんがいて、いつもの買い物先があり、安心して暮らせる地域があります。現在、両親は70代後半になりました。病院へ行く機会も増え、以前のように何でも自分たちだけでできるわけではありません。

 そんな中で、大きな支えになっているのが、近くに住む妹の存在です。病院への付き添いや買い物の手伝い、ちょっとした困りごとの相談、そして孫と過ごす時間など、日常のささいな出来事が、両親の安心や楽しみにつながっています。その様子を見ていると、老後に大切なのは「どんな家に住むか」だけではないと実感します。誰が近くにいるのか。困ったときに頼れる人がいるのか。住み慣れた地域とのつながりがあるのか。そうした環境も、安心して暮らし続けるための大切な条件ではないでしょうか。

 もちろん、住み替えた方が良いケースもあります。家が広すぎたり、医療や介護の利便性を優先したりと、状況はそれぞれ異なります。家の広さや価格だけでなく、家族との距離や生活環境も含めて考えることが、将来の安心につながるのだと思います。

 そしてもう一つ感じるのは、元気なうちから家族で話し合い、必要な情報を共有しておくことの大切さです。今の家に住み続けるのか、将来住み替える可能性があるのかといった希望だけでなく、自宅に関する重要書類の保管場所なども家族が把握しておくと安心です。例えば、家の権利証や購入時の書類、固定資産税の情報、保険関係の書類、遺言書や信託書類、銀行や投資口座に関する情報など、「何がどこにあるのか」が分かっているだけでも、いざという時の家族の負担は大きく変わります。

 老後の住まい準備は、家を変えることだけではありません。安心して暮らせる環境を考え、家族で少しずつ備えておくこと。それが、これからの住まい選びで大切なことではないかと思います。住まいとは建物だけではなく、人とのつながりも含めた「暮らし」そのものなのだと、両親の姿から教えられています。

近藤 吉香
Lic# #02251848
ネクストドア・コンサルティング
【電話】408-439-4997
【Email】yoshika@beppugroup.com
【ウェブサイト】www.nextodoor.com

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