Vol.11  無理なく健康でいられる頑張り方とは

みなさん、こんにちは！ 毎日暑い日が続き、日中外にいるだけで体が消耗してしまいそうですね。とはいえ、数年前、真夏に日本へ帰った時のことを思い出すと、カリフォルニアの日差しや湿度は日本に比べればまだまだ過ごしやすいのかな？ と思ったりもします。人間の適応力とはすごいもので、辛い環境でもいずれそれが当たり前となりますが、一旦楽な場所に慣れてしまうと、昔は当たり前だったものでも対応するのが難しくなります。運動や健康も同じで、維持するのはさほど難しくないものの、一度失うと取り戻すには時間がかかることもあります。 　

体にはホメオスタシス（生体恒常性）という機能があり、外の環境変化が起きても体内環境をなるべく一定保とうとします。これは体の機能を正常に維持する上で非常に大事で、私たちが生存するために機能しています。

例えば、寒くなった時に鳥肌が立つのは毛穴を閉じることで体温を逃げにくくする仕組みです。また、長期のダイエットを行う際に段々と基礎代謝が落ちていくのも、摂取カロリーの減少に対してカロリー消費を調整し、無駄なエネルギーを使わないようにしようとするホメオスタシスの仕事と言えるでしょう。 　

簡単な言葉で置き換えると、私たちの体は“現状維持”のプロなのです。この仕組みを上手く理解することは体を健康にするために非常に大事だと考えています。自分のジムでワークアウトをする方の多くはトレーニング歴がないので、まずは体に変化（筋肉量、筋量、心肺機能、体脂肪）が必要だよ！ というメッセージを送り続けます。この時のポイントの一つが7〜8割の頑張りでやるということです。10割でやろうとすると燃え尽きてしまいますし、5割だと成果の手応えを感じるまでの時間が長くなってしまいます。

次に大事なのが、8割の頑張りができない時は、2割の頑張りで踏みとどまることです。普段30分の筋トレを週3回できているなら、週1回15〜20分ほどでOKです。この8割・2割をできるかどうかが健康でいられる秘訣では？ と思っています。

頑固な体を説得して、少しパワーアップさせては少しスピードダウンする。なかなか物事は右肩上がりに伸びていかないので、これを実践できれば無理なくイキイキとした体づくりができるはずです！

  

立林 宏太（たてばやし・こうた）
神奈川県藤沢市出身。2013年、一橋大学を中退し、カリフォルニアに留学。ここで通い始めたジムで、フィットネスや栄養学で人々の生活をできることに感銘を受け、トレーナーの道へと進む。NASM（National Academy of Sports Medicine）認定パーソナルトレーナー。PN（Precision Nutrition） Level. 1 栄養コーチ。インスタグラム@nintaijuku_fitness、個人アカウントは@kota_tatebayashi
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