Vol.22 目指せ万能アスリート!その2
皆さん、こんにちは! とても暑い日が続いていて、ぐったりしている人もいるかもしれません。運動をすることは交感・副交感神経のサイクルを整えることに役立つので、涼しい時間帯や冷房の効いている場所で積極的に体に刺激を入れてみてください。
前回のコラムでは様々な万能アスリートになるための第一歩として、運動能力の要素を①筋肉の仕事、②心肺、循環機能の仕事、③脳、神経の仕事の3つに分類しました。一つのスポーツに優れた選手になるということは、この3つの能力をそのスポーツに特化した状態にトレーニングすることになります。例えば、野球のピッチャーであれば、①に関しては速いボールを投げるために、瞬間的に大きなパワーを生み出すために筋力を上げる、②は短いインターバルで力強いボールを投げるための体力作り、③は大きな筋肉が生み出したパワーを無駄なく指先に伝えるための体の連動性を上げる、といった形になります。
このように、ピッチャーになるためのトレーニングはとても特殊なもので、他のポジションやスポーツのためのトレーニングとは異なります。10種競技などの特殊なスポーツを除くと基本的にスポーツとは、意図的に身体を特定の運動のみに適した形に作り上げる作業ですので、同じスポーツのみを長年続けることは大きな意味での体づくりという視点では、バランスの偏った体づくりになりかねません。では、違うスポーツや様々なポジションでも活躍ができるためのトレーニングとはどういったものなのでしょうか?
そのためのコツはズバリ、多くのスポーツに共通するような土台となる能力を①から③の全てにおいて鍛えることです。よく日本語では、スポーツにおいて「上手い」といった表現が使われるように、そのスポーツのみに使われる技術が高いことが優秀な選手とされることが多いですが、そうではなく、「力強い」、「体力がある」、「体の使い方が上手い」といった、どんなスポーツにも役立つ機能を高めることが、バランスの良いアスリートになるための秘訣になります。次のコラムでは具体的にどういったワークアウトを行うことが重要かについてお話ししていきます。
立林 宏太(たてばやし・こうた)
神奈川県藤沢市出身。2013年、一橋大学を中退し、カリフォルニアに留学。ここで通い始めたジムで、フィットネスや栄養学で人々の生活をできることに感銘を受け、トレーナーの道へと進む。NASM(National Academy of Sports Medicine)認定パーソナルトレーナー。PN(Precision Nutrition) Level. 1 栄養コーチ。インスタグラム@nintaijuku_fitness、個人アカウントは@kota_tatebayashi
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