ローカルニュース毎日配信!

怒りの理由と対処法 -寺尾先生-

2025.03.05

配信

怒りの理由と対処法

 こんにちは。3月になり、だいぶ暖かくなりました。新政府関連のニュースが大きなストレスとなっている方も多いです。ニュースを読む時間を減らしても耳に入ってきます。自分ができることが限られているなか、今の時間と環境を大切にして、まわりの人を大事にするように務める日々です。

 今日は怒りについて書きます。先日、怒りについての相談を受けました。3年間セッションを続けている方からです。仕事と家庭で忙しく、お子さんは二人とも思春期。毎回、日々の出来事に対しての自分の反応について話し、ベストな自分でいるためにカウンセリングを利用されています。最近怒りが強く、夜中も起きてしまって頭痛もするとのこと。きっかけは、数カ月前に子どもが学校で受けた不公平な扱いでした。フラストレーションを感じ、ストレスになりつつも、自分なりに理由づけをしたり考えすぎないようにしたりと対処してきました。それが最近になって追い討ちをかけるような出来事があり、今度は怒りを感じ始めたとのこと。夜も頭からはなれず、眠れない。とらわれてしまう自分の癖も直したいとのことです。

 フラストレーションは解消されないと怒りに変わります。原因が不公平や不正義な出来事の場合は特にそうです。怒りを沈めるには、怒りを理解して受け入れて、対処することが必要です。

 中立な立場にいる人に話して、自分の怒りの理由を探りましょう。なぜ怒っているか深いレベルで理解します。自分で理解し、他人に認めてもらえると、それだけで腑に落ちたり気持ちが楽になったりします。相手と話せる状況であれば話して理解しあえるといいですね。そうでない場合は怒りの対処をします。

 自分が好きで集中できること(例:音楽を奏でる、走る、マッサージを受けるなど)に没頭する時間をつくってみましょう。自分に聞く暗示の言葉も探しましょう。例えば、「気にしない、気にしない」と声に出して自分に言って気分を直し、スマイルをつくり、次の行動に移る、など。

 怒りの表現も、怒鳴ったり、隠したり、人それぞれ。子ども時代に親から教わった表現方法もあるでしょう。過去に受けたメッセージが害のあるものであれば、変えていきましょう。現在と未来の自分の態度は、自分で変えていくことができます。


寺尾 明希子(てらお あきこ)心理療法士

カリフォルニア州公認心理療法士、臨床ソーシャルワーカー。サンフランシスコ大学で心理学の学士号、心理学の修士号、社会福祉保健学の修士号を取得。現在はサンフランシスコ、ベイエリアで、対面とオンラインの両方で心理セラピーとコンサルテーションを提供。専門は、うつ、不安、人間関係の問題、摂食障害。家族機能不全から発生するさまざまな症状を扱う。また、問題を抱える人の家族向けのコンサルテーションも行う。

この記事に関連する記事

一覧ページにもどる

share with ups!

新規会員登録

ベイエリアの求人・仕事情報・お知らせ・募集・不動産・個人売買情報はBaySpo!
無料で会員登録をすると、bayspo.comをもっと便利にお使いいただけます。

新規会員登録をする

サクッと読める!
BaySpoとeじゃんデジタル版をチェック!