ヘルプを求めるタイミング
こんにちは。冬に入ってホリデーシーズンも始まりました。11月のアメリカ大統領選挙では、社会にみなぎった緊張や戸惑いなどに圧倒された方も多いのではないでしょうか。
季節の変わり目や年末年始などは、考えることが増えたり、生活リズムがかわったりすることが多々あります。その結果、体調も心の状態も変化しがちです。季節性のうつを経験したり、他人といつもより自分を比べたりします。
そのようなときは、セルフケアを大事にしましょう。いつもに増して日課を意識してみてください。変化が多い社会に住みながらも、生活に一定のリズムがあると心がおちつきます。睡眠、運動、趣味、仕事や家事などをできる限り規則的にして、予測しやすい生活リズムを取り入れてみてください。
運動をすると気持ちもよくなります。ウォーキング、ランニング、ヨガ、ハイキングなど、自分のペースでできるものを週に数回とりいれましょう。忙しい毎日でも、自分のための15分をなんとか捻出してみてください。そのためには自分を優先しないといけません。家族や仕事や学校などの義務が多いなかで、自分を最優先する時間をもつことは、自分を大切にすることにつながります。
睡眠や食欲や体調に変化が出てきて、それが持続する場合は、主治医に相談してみましょう。身体的原因があるのかアドバイスがもらえます。そこで抗うつ剤の処方を受けることもできます。
心につっかかっていること、悩み、考えかたや気分を改善したい場合は、心理セラピストに相談してみましょう。心理セラピーとは、考えや気持ちをオープンに語るなかで、気づきを深め、生き方を改善し、人生をより充実したものにするためのものです。過去の心の傷をいやし、考え方や感じ方の癖に向き合い、自分が納得できる生き方に近づくためのものです。自分を100%サポートしてくれる心の専門家との出会いは、自分へのギフトです。心理セラピストを探す際は、まずは話してみて自分に会った人が見つかるまで探すことをおすすめします。
寺尾 明希子(てらお あきこ)心理療法士
カリフォルニア州公認心理療法士、臨床ソーシャルワーカー。サンフランシスコ大学で心理学の学士号、心理学の修士号、社会福祉保健学の修士号を取得。現在はサンフランシスコ、ベイエリアで、対面とオンラインの両方で心理セラピーとコンサルテーションを提供。専門は、うつ、不安、人間関係の問題、摂食障害。家族機能不全から発生するさまざまな症状を扱う。また、問題を抱える人の家族向けのコンサルテーションも行う。