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カーシート -矢野文子先生(小児科医)

2024.12.18

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カーシート

  4歳以上のお子さんの死因の第一位は車の事故ですが、正しくカーシートを使用する事で70%以上の死亡事故、重傷事故が避けられると言われています。日本では6歳未満のお子さんにカーシートの装着が義務付けられているだけですが、アメリカ、特にカリフォルニア州はカーシートに関する法律が厳しくなっていますので気をつけましょう。

カーシートには主に3種類あり、成長とともに変えていきます。

1. インファント(新生児・乳児用のバスケット型)

 これがないと赤ちゃんが生まれた後に産院から帰れません。赤ちゃんが眠っていてもバスケットごと持ち運びができ、ベビーカーにもそのまま乗せられるので便利です。2歳ごろまで使えます。

2. コンバーチブル(幼児用)

 新生児期からも使えますが、車のシートに固定するタイプで前向きにも後ろ向きにも装着できます。ほとんどの製品が8歳ごろまで、体重30kgくらいまで使えます。

3. ブースター(学童用)

 座高を高くするためのクッションのような物で、シートベルトを装着して使います。コンバーチブル・カーシートの上限体格を過ぎる8歳頃から身長が145cmくらいになるまで必要です。


カーシートを装着する位置と向き

 2歳以下で身長が40インチ(102cm)または体重が40ポンド(18kg)を超すまでは、後部座席で後ろ向きにインファント用、あるいはコンバーチブル・カーシートを装着します。2歳を過ぎてもこの体格を超すまでは、できるだけ長く後ろ向きにしておきましょう。また、カーシートを卒業してもシートベルトは必ず装着し、13歳になるまでは後部座席に座らせましょう。

 要は、乳幼児はできるだけ長く後部座席で後ろ向きに座らせ、現在使用しているカーシートで支えられる体格の上限を超すぎりぎりまで長く使う事です。同様に、インファントカーシートを卒業しても、幼児用カーシートの上限体格までは使い、それを超えたらやっとブースターシートに移行します。カーシートは法律が厳しくて罰金が高いからという理由で装着するのではなく、お子さんの安全のためにぜひ正しく使用してください。

矢野文子(やの・あやこ)医師
東邦大学医学部卒業。日米小児科学会会員。米小児科認定医。旧日本小児科学会認定医。東邦大学第二小児科学教室に所属して東邦大学付属大橋・大森病院や国立精神・神経センター武蔵病院勤務等を経て、ニューヨークのコロンビア大学医学部に研究留学のため渡米。数々の試験や研修の後、2003年にベイエリアに移住し日本ベイクリニックに小児科医として勤務。医学博士号取得。NY州とCA州の医師免許あり。 

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