米国でのレストラン開業漂流記
先日、日本の芸能情報で2028年のNHK大河ドラマが「ジョン万」に決定したことを知った。「ジョン万」といえばご存知、幼くして漂流し米国へ渡り、波乱万丈の生涯を送ったロマンと冒険の代名詞、あの「ジョン万次郎」。何の偶然か、私がこの連載コラムに筆を執った初日にこの情報を知った。ジョン万と同じく遠い日本から海を渡った私はとっさに彼との「共通点」と米国大陸に足を踏み入れた「誇り」に時代を超えた不思議な親近感を抱いたのだった…。
いささか前置きが長くなりましたぁ〜! ベイスポファンの皆さま、はじめましてハロ〜! まずはこの連載コラムに挑むにあたって自己紹介を。
ジョン万様よろしく、海を渡って米国に移住、そして人生の丁度半分を超えてしまった一人の料理人、またはレストラン経営者でもあります私、Sho Kamio。1999年に渡米し、サンフランシスコ「Ozumo」の総料理長、サクラメント「Kozen」とオークランド「Yoshi's」でエグゼクティブ・シェフを歴任、現在はバークレー「Iyasare」オーナーシェフ、そして、サンフランシスコの「Pabu Izakaya」やハワイの「Izakaya 855 - ALOHA」など米国内のレストランを監修しています。この日米間での飲食業界で生き抜いてきた「漂流記」を、僅かながらお裾分けしたい!(勝手ながらねっ!)ならばこの連載コラムのメニューは何かと言いますと、ズバリ夢である自分のレストランをどうしたら米国でオープンさせられるのか!?
それは正しく、ジョン万様のDNAを宿した挑戦者達へ、私からの“レシピ”であり、同時に彼らの夢の船出、そのお手伝いを少しでもできたらという「旨み」を込めたコラムでございます。
さて、コラム執筆への動機は、日本の飲食業界様方からの率直で多種多様なご質問が年々増してきたことに始まります。私が現地にて日本食レストラン経営者(シェフ)として根付かせている環境を理解したい、店舗設立までの道の険しさを知りたいなどなど、日本の業界プロの方々がわざわざ私の店に訪れては、米国上陸の夢を語って行かれます。

そこで私も自身の実体験なる“おまかせ”情報を無償でサービスしているのです。私にとっても日本業界の現状を知ることにもなる楽しいコラボ談笑であり、何せ海を渡りたいという意味では我らは「同士」ですから。私がお会いする同志達の数は年間約50名近くにはなります。ただ実際に米国にたどり着いた同志は1名ぐらいでしょうか。私はその数の少なさには失望はしません。同志達は海を渡る「恐怖」を事前に悟り、長い就航に踏み切るか否かを散々練った末の決断は間違いではないからです。その「恐怖」は、足を踏み入れずして大陸の大きさを知ったのか、さては相撲をとる土俵が違い過ぎたのかさまざまでしょう。
経験から申しますと、レストラン開業とはまさに「漂流」。大陸までへの“GPS”はあるのだがなかなか辿り着けないのが常。ぜひ、これから連載します「米国でのレストラン開業漂流記」を読んでいただき、あなたの念願のレストランが米国で開店する!? その「想像」にどっぷりと酔ってもらい、その想像がいつか「リアル」になることを目指す! そう、次世代のジョン万同志は元より、飲食業界以外の読者の皆さまにもレストラン開業までの表裏事情を楽しんでいただけたらハッピー!!
さあ、次回はいよいよファーストコースの「なぜにアメリカなの?」です。カンパイ!

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