ベイエリアでの快適な生活を支えてくれた愛車も、帰国となれば新しいオーナー探しが必要。しかし、車の売却は何かと手間がかかる。トラブルを避け、より安全かつスムーズに愛車を手放すために、事前に押さえておきたいポイントを確認しておこう。
個人売買とその手順
個人売買は高値で売却できる可能性がある一方、リスクも伴う。特にローン中やリース中の車は、金融機関との調整やDMVでの名義変更など手続きが多岐にわたる。名義変更が完了しないと、売却後もローン残高や駐車違反の責任が売り手に残る恐れがあるため注意したい。
1. 車の再整備(Recondition)
個人売買を始める前に、まず行いたいのが車の再整備だ。基本となるのは車内外の清掃で、清掃の有無によっては車の価値が平均300〜500ドル程度変わることもある。
2. マーケティング
整備が終わったらマーケティングを行う。どのメディアにクラシファイド広告を出すのか、価格をいくらに設定するのかを決め、帰国の1カ月前頃から始めるのが目安だ。あまり早すぎると、引き渡し前に買い手の気が変わる可能性もある。
3. DMVの書類準備
次に、DMVに提出する書類を準備する。必要書類は売り手側で用意するのが基本で、DMVの公式サイトからダウンロードできる。
4. スモッグチェック(Smog Check)
売却前に必ず済ませておきたいのがスモッグチェックだ。これは排気ガスが環境基準を満たしているかを確認する検査で、カリフォルニア州では義務付けられている。認定検査場で検査を受け、基準を満たせば合格証明書が発行される。
5. 代金回収
書類の準備とスモッグチェックが完了し、売買契約を交わしたら代金回収を行う。買い手が知人であれば問題になりにくいが、面識のない相手の場合は、パーソナルチェックではなく、キャッシャーズチェックやVenmo、Zelle、Cash AppなどのP2P決済を利用し、確実に回収することが重要だ。万一支払いが滞った場合、回収責任は売り手側にある。
6. 売却後の責任解除手続き(Release of Liability)
代金回収と車の引き渡し後に必ず行うのが、Release of Liabilityの提出である。これは売却後の責任を解除するための届け出で、これを怠ると名義が変更されず、違反通知や罰金の督促が売り手に届く可能性がある。売却後は速やかにDMVへ提出しよう。
これらの手順を確実に踏むことで、個人売買は完了する。
業者への売却
個人売買のような手間をかけず、確実に売却したい場合は、業者への売却が有効だ。ベイエリアには日系の自動車買取業者もあり、日本語で相談できる点も安心材料となる。業者売却のメリットは、手続きが簡単で確実なことに加え、DMVへの届出やスモッグチェックなどを自分で行う必要がない点だ。
業者によっては、自宅や空港など売り手の都合に合わせた場所・時間で引き渡しが可能なため、急な帰国でも無駄な時間をかけずに済む。帰国直前まで車を使える点も大きな利点だ。また、ローン中やリース中の車でも対応可能な場合が多く、残高より買取額が高ければ差額を受け取れることもある。支払い方法も、チェック、キャッシャーズチェック、銀行振り込み、日本への送金など柔軟に対応している業者が多いため、詳細は直接問い合わせてみるとよいだろう。