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神経治療 - 森田先生(歯科医)

2025.05.14

配信

神経治療

 「歯が痛くなってきたので歯医者に行こう」という時には、すでに虫歯が進行して歯の神経にまで達している場合が多いです。この場合、普通の虫歯治療とは異なった治療が必要になります。
 虫歯は歯の表面にできて放っておくと大きくなります。最初は痛みなどが全くありません。歯の表面には神経がないからです。しかし、虫歯が大きくなるにつれ歯の中心部にある神経に近づきます。そうなると冷たいものや甘いものに過敏になります。そして虫歯菌が神経まで到達してしまうと、その神経を取らなければ症状が治まらなくなります。この「神経を取り、神経があった部分を詰める」という治療方法が神経治療です。


デメリット

・被せ物が必要になる

 神経治療は、たいてい大きな虫歯が理由で行います。従って、神経を取った後の歯は欠損部も大きく、詰め物ではなく被せ物が必要になります。そのため、治療時間と費用がかかります。被せ物が必要になるもう一つの理由は、神経治療した歯は通常の歯に比べて弱くなってしまうため、将来割れてしまう可能性が高く、被せ物で歯を守ってあげる必要があります。


・治療成功の確率

 通常、神経治療の成功率は9割程度と言われています。しかしこれにはきちんと神経を取り、その跡をきれいに詰めることが必要です。虫歯がかなり進行して神経が膿んでいるような場合は成功率がもう少し下がります。神経治療のデメリットは、治療が成功しなくても痛みなどがほとんどなく、レントゲンなどで確認しないと、成功か不成功かがわかりにくいことです。治療後に不具合があったり不成功であった場合は、抜歯が必要となるケースもあります。


メリット

・歯からの痛みを感じることはない

 神経を取ることで今まで感じていた冷たい水や甘いものに対しての痛みはなくなります。生きている歯なら冷たいと感じるような過剰な冷たさや熱さに対しても何も感じなくなります。ただし、歯の周りにある神経は生きているので噛み心地などの違和感はありません。


 このように神経治療にはメリット、デメリットがありますが、一般的にいうと神経治療が必要な時は、それ以外の治療方法はありません。きちんと治療することで成功率が高くなるので治療自体の問題は少ないですが、最も理想的なのは神経治療が必要になる前に虫歯や問題を察知して予防することです。自覚症状がなくても定期的なクリーニングと検診を心がけましょう。


森田耕平(もりた・こうへい) D.D.S.

2005年のUC Berkeley大学卒業。2009年、ニューヨーク大学歯学部卒業。2010年からニューヨーク病院で研修を開始。口腔外科、審美歯科、小児歯科、インプラント治療について研究を重ねる。ICOI(International Congress of Oral Implantologists)、ITTI(International Team of Implantology)のメンバー。2012年クパチーノで開業。 

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