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アメリカにいながらできる日本の相続対策

2026.05.01

配信

日本の課税当局は昨今、国際相続に着目している。アメリカに住む人なら、日本の相続税制の動向に不安を感じているかもしれない。そこで、今回はアメリカにいながらできる日本の相続対策について説明しよう。

 家族が日本に住んでいる場合  

まず日本の相続税は、亡くなる人が日本に住んでいれば、全世界の財産に課税される。日本の相続税は亡くなった日に、基礎控除額(3000万円+600万円×法定相続人の数)以上の財産を保有していれば申告義務がある。相続税額を下げる方法として、生前に配偶者や子・孫等に財産を移転する生前贈与がある。2024年1月から生前贈与の2つの制度に改正があったので説明しよう。


 改正された生前贈与の2つの制度 

1. 暦年課税贈与

財産をもらう者1名につき1年で110万円まで非課税で、それを超える財産を貰った場合に累進課税で贈与税が課税される制度。2024年から、亡くなる前7年間(それまでは3年間)の贈与はなかったものとみなし、相続税の課税対象となる点が改正された。

2. 相続時積算課税制度

この制度は、財産をわたす者1名につき生涯で2500万円まで非課税、2500万円を超えた場合一律20%で贈与税が課税される制度。選択方式になっており、この制度選択後は、亡くなる何年前の贈与であろうと、贈与時の価額で相続税の課税対象とすることとなる。収益率の高い財産や今後値上りするであろう財産をこの制度で生前に贈与することで、贈与税も抑えつつ相続税額を下げる効果がある。この制度も、2024年1月1日より新たに110万円の基礎控除が設けられ、1年で110万円までであれば、贈与税も相続税も課税されない。

 これからの相続対策

これまでは暦年課税の110万円の非課税枠を用いた生前贈与が相続対策の主流であったが、法改正により相続税の課税対象となる贈与の期間が長くなることで、相続対策にも変化が出る見込みだ。2026年以降も有効な生前贈与について紹介する。

1. 相続時精算課税の基礎控除額年110万円の活用

上述の通り相続時精算課税制度に新たに年110万円の基礎控除が設けられた。この基礎控除額を活用して生前に贈与することで財産を減らせる。ただし、60歳以上の直系尊属(父母・祖父母等)から18歳以上の者への贈与にしか選択できない点、選択に当たっては税務署へ届出が必要な点に注意が必要だ。また新設された110万円の基礎控除内の生前贈与であれば亡くなる何年前の贈与でも相続税の課税対象とならないので有効活用すべきだろう。

2. 相続で財産をもらう予定の者以外の者への贈与

亡くなる前7年間の暦年課税贈与で相続税の課税対象となるのは、相続で財産をもらう者への贈与のみである。例えば子の配偶者や孫など、相続で財産をもらわないのであれば加算の対象外となる。ただし、生命保険金の受取人になっている、遺言に財産を渡す旨を記載している等の場合は加算の対象になるため、必ず確認して欲しい。その他、財産の内容によって有効な手段は変わってくる。

遺言書作成のすすめ

相続が「争族」にならないための有効な対策が遺言書作成。また、名義変更等の相続手続きを簡略化できることもメリットだ。相続手続きには、戸籍や住民票など用意しなければならない書類が多く、海外に住んでいると用意するだけで一苦労。遺言書があれば不動産名義変更、口座解約などの手続きが簡略化できる。

持つべき不動産と処分すべき不動産

資産の大半を占める不動産に関しても生前の対策が重要だ。不動産には収益性の高い維持すべき資産と、収益性の低い処分すべき資産がある。この収益性の低い資産を売却して収益性の高い資産に買い換えることはとても重要だ。なぜなら、地域にもよるが日本では資産価値の向上はあまり期待できないからだ。また路線価評価により資産価値も変わってくることも押さえておきたい。

こうした日本国内の状況もあるため、国を超えての相続問題は複雑だ。相続、帰国準備、不動産売買について、各専門家がワンストップで対応するサービスや個別相談を行っているところもあるので、気軽に問い合わせてみよう。

情報提供:TOMA税理士法人/TOMAコンサルタンツグループ
toma.co.jp

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