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【住まい】老後に向けた 投資物件の資産整理

2024.07.17

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【住まい】老後に向けた 投資物件の資産整理


老後に向けて資産整理を検討されている投資物件のオーナーはいらっしゃいますか?  

ベイエリアで貸家をしているオーナーの中には、賃貸業を手軽な収入だと勘違いしている方が大変多くいます。カリフォルニアの法律ではテナントが強く守られています。条件をクリアしている物件でなければ、大家の都合でテナントに退去してもらうことはほとんどできません。家を売るからテナントに「30日後に出て行ってください」というのは違法である場合が多く、後々大変な訴訟に巻き込まれてしまうかもしれません。「友達のテナントは30日後に出て行ってくれと頼んだらすぐに出て行った」とおっしゃるご相談者も過去に何件もありましたが、その友達やテナントは法の知識がなかっただけで、大家は違法行為を堂々と行っていたことになります。  

特に注意しないといけないのが、市の許可無しで建てられたIn-Law Apartmentや、裏庭のADUにテナントを入れている場合です。無許可の部屋を貸している場合、もしテナントが「違法物件だから家賃を払わない」と言い出したらどうなるかを考えたことはありますか? また、自分が家の持ち主だから、テナントが住んでいる家にいつでも入居できると思うのは大間違いです。先月サンフランシスコの一等地、ロシアンヒルにある一軒家が48万8000ドルで売り出されました。この家にはテナントがいてリース契約が2053年まであり、家賃は月415ドル67セントでした。複数の不動産弁護士がリース契約書に問題はなく、家のオーナーが入居したり他のテナントをいれることはできないと判断しました。このような、どうしても退去してもらいたい場合は、バイアウトという方法でうまくいくこともあります。

バイアウトというのは、テナントに多額のお金を払って退去をお願いすることで、決められた金額はなく、全て交渉次第です。この家はテナントがいなければ、約1・8ミリオンドルくらいの価値があったので、バイアウトに同意してもらうには、おそらく1ミリオンドル以上払わなければならないでしょう。  


家を貸すことで資産形成しているつもりでも、売りたくなった時に損をしているお客様に何度も出会いました。その方たちの多くは、リース契約書がなかったり、契約書が杜撰だったり、なんとかなるだろうと気軽に考え、賃貸業を甘く見ていたために大切な資産が激減してしまいました。同じ間違いを起こさないように、自分の持っている物件がある市の法律をぜひ調べてみてください。

もしテナントに退去してもらいたい場合は、必ず不動産専門の弁護士に相談してから行動を起こしてください。弁護士料をケチれば、後々もっと高くつくかもしれません。老後の資産整理についての計画は、老後を迎える前から行うべきと心に留めておいてください。

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