スムーズにアメリカでの生活をはじめるためには欠かせない電話。できれば渡米前から情報を収集し、渡米後にすぐに契約できるようにしておきたい。最近ではSIMフリーの携帯電話や無料通話アプリなど、選択肢が広がっているため自分の使い方に合った最適な方法を選ぶことが重要だ。
携帯電話契約の基本
日本のdocomo、au、Softbankのような位置づけにある大手携帯電話会社は、Verizon、AT&T、T-Mobileの3社。これに加えて大手携帯電話会社から回線を借り受けてサービスを提供している事業社もある。契約方法は、携帯電話会社と契約を結んで毎月の利用料金を後から払うポストペイド契約と、事前に一定の通話・データ通信分の料金を支払うプリペイド契約がある。最近では、これまで一般的だった2年契約の縛りがなくなってきており、大手携帯電話会社もプリペイドのサービスを提供している。また、アメリカの携帯電話はかける側でなく受
ける側も課金される。
SIMフリー
「SIMフリー」状態の携帯電話に、携帯電話会社との契約情報が記録された「SIMカード」を差し替えて使用する人も多い。従来、キャリアで契約と同時に購入した端末は他社のSIMカードで使用できないように「SIMロック」がかかっていたが、現在は初めからSIMフリーの端末を購入することができる。また、契約・購入時にはSIMロック状態にあった端末でも、端末代金の支払いを終えていればロックを解除してもらえるのが主流。SIMフリーの端末を持つことで、最適なプランを提供している会社を自由に選べたり、海外に引っ越した際に現地のサービスに乗り換えることが出来るようになる。日米を行き来することが多い人や、短期で利用したい人にとっては、柔軟な契約形態が選べるSIMフリーの携帯電話も検討の価値がある。
主な携帯電話会社
Verizon www.verizon.com
AT&T www.att.com/wireless
T-Mobile www.t-mobile.com
H2O Wireless www.h2owirelessnow.com
Metro by T-Mobile www.metrobyt-mobile.com
Google Fi fi.google.com
HanaCell www.hanacell.com
Cricket Wireless www.cricketwireless.com
固定電話
携帯電話のみを使用し、自宅では電話を契約しない人が増えているが、ケーブルTVなどとバンドルで低価格なプランがある。
手続きに必要な情報(固定・携帯)
- 住所、氏名、メールアドレス、身分証明(ソーシャルセキュリティーナンバー、運転免許証など)
- 銀行口座番号、クレジットカード情報(番号、履歴)
- 勤務先、学校名など
- 希望するプランやサービス
※サービス提供会社により違いあり
主な固定電話会社
AT&T
☎800-288-2020(日曜除く)
www.att.com/home-phone
Xfinity
☎ 800-934-6489
www.xfinity.com
Verizon
☎ 800-837-4966(日曜除く)
www.verizon.com/home/phone
vonage
☎ 732-944-0000(日曜除く)
www.vonageforhome.com
Sonic
☎ 888-766-4233
www.sonic.com
日本とアメリカの時差
国際電話をする際に気をつけたいのが時差。国土の広いアメリカは、本土だけでも4つの時間帯に分かれている。ベイエリアのある西海岸は太平洋標準時(Pacific Standard Time, PST)で、日本との時差はマイナス17時間。ソルトレイクシティーなど山岳部標準時(Mountain Standard Time, MST)でマイナス16時間、シカゴなど中西部標準時(Central Standard Time, CST)でマイナス15時間、ニューヨークなど東海岸標準時(Eastern Standard Time, EST)でマイナス14時間となる。アメリカ国内でも西海岸と東海岸では3時間の時差がある。また、アラスカはマイナス18時間、ハワイはマイナス19時間となる。3月第2日曜日の午前2時~11月第1日曜日の午前2時はサマータイムとなり、1時間早まる(日本との時差は1時間短くなる)。ハワイ州、アリゾナ州の大部分はサマータイムがない。