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リモデル事情 

2023.05.22

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「子どもが増えたからベッドルームを増やしたい」「バスルームとキッチンを新しくしたい」など、家を持つと自分の好きな仕様にリフォームしたいもの。また、アメリカではリフォームや増築をすると家の価値が上がるのが一般的。様々な理由からリモデルをしようと決めたら、まず考えるべきなのはパーミット(建築許可)だ。今回はこのパーミットについて紹介する。

パーミットは必要か  


基本的に、ほとんどの工事にはパーミットが必要となる。では、「壁を一部取るだけ」「バスルームを新しくするだけ」といった場合はどうか。以下に挙げるのはパーミットの必要がない数少ない工事例。それ以外は、基本的にパーミットが必要だと思っておこう。

<パーミットが必要ではない工事>*サンフランシスコ市の場合
・インテリアドア(室内ドア)の交換
・ウォールペーパー、ペンキの塗り替え
・テレビを壁に取り付ける
・木のフローリングの上にカーペットを張る(新しいフローリングにはパーミットが必要)
・全体の25%以内の屋根の張り替え工事
・裏庭に小屋を建てる(100平方フィート、高さ8フィート以内まで。電気、水道無し)
・フェンス工事(高さ6フィート以下)
・擁壁(ようへき)/Retaining Wall (4フィート以下)
・デッキや通路(高さ30インチ以下)  

市やカウンティーは、工事が建築基準法に沿って行われているか確認し、また家にどのような改築や工事がされているか管理をし、記録を残す。パーミットを取る過程で工事検査(インスペクション)が行われるため、パーミットを取ることで、法規に沿って建築・改築したことを記録で証明でき、問題が起こった時にも役に立つ。もしパーミットを取っていないことが判明すると取り壊さなければいけなくなったり、手抜き工事をされ、壊れたり火事の原因になったりすることもある。

パーミットの申請・取得  


パーミット取得には費用と時間が追加で必要だ。パーミットを申請するための図面を建築家に依頼するほか、市への申請にも、Plan Check Fee(申請料)、Permit Fee(パーミット許可費用)がかかり、図面のチェック、工事中のインスペクションに時間がかかる。  

トイレや蛇口の交換、屋根の葺き替え、給湯器の交換、2重ガラス窓への交換などの小さな工事であれば、工事内容を記すだけで良い場合がある。また、バスルームやキッチンで場所は変わらず、キャビネットやバスタブの交換のみであれば、その部分だけの図面で申請することができる。これらは、OTC(Over the Counter)Permitと言って、その場でパーミットをもらうことができる。  

少し大きいプロジェクトになると、建築、エンジニア図面を提出し、市の方で図面と書類のチェックがあり、質疑応答などをクリアしないと許可が下りない。このプロセスはプロジェクトのサイズによるが、早いものでも2カ月はかかるだろう。  

近年、家のリフォームや修理工事の歴史は誰でもオンラインで簡単に調べられるようになり、工事のパーミットに関しても、年々厳しくチェックされるようになってきている。せっかくリフォームしたのに、後になって問題にならないよう、パーミットはなるべく取得するようお勧めする。ただし、それぞれの市によって法律が異なるため、詳細は各市のBuilding Department へ問い合わせてみよう。

情報提供:千石 浩 / MAKITA CONSTRUCTION, INC
www.makitaconstruction.com

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