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メディケアの基本

2023.05.15

配信

メディケアとは、65歳以上の高齢者と65歳未満の特定の障害者を対象とした、米国連邦政府が管理する健康保険制度で、オリジナル・メディケアと呼ばれ、パートAとパートBの二つの保険から 構成される。ここではメディケアの基本知識について解説する

メディケアの受給資格  


基本条件は、米国に5年以上(メディケアに申し込む前の期間も含む)居住している米国籍保持者と永住権保持者。その上で、以下のいずれかに該当する人。
①65歳以上の場合は、10年以上メディケア税を納めている人とその配偶者。10年以上メディケア税を納めていない人でも、毎月の保険料を支払えばメディケアに加入できる場合もある。
②65歳未満の身体障害者で、一定の資格を満たす人。
③年齢に関わりなくALS(筋萎縮性側裂索硬化症)やESRD(末期の腎臓病)などの健康障害があり、SSDI(社会保障障害年金)を受けている人。

メディケアの種類  


メディケアにはオリジナル・メディケアであるパートAとBの他に、パートC、パートD、メディギャップというものがある。

パートA:入院保険で、入院費用、高度看護施設での介護、ホスピスケア、在宅医療に適用される。
パートB:医療保険で、入院以外の外来診療、医療用品及び予防サービスに適用される。
パートC:オリジナル・メディケア加入者に対して民間保険会社が提供するプランで、メディケア・アドバンテージプランと呼ばれる。殆どのパートCにはパートDが含まれ、オリジナル・メディケアでカバーされない視力&デンタルケア、鍼、カイロ、補聴器、健康プログラムなどをカバーするプランもある。保険が適用されるドクターや医療機関等の選択肢はHMOやPPOなど住んでいる地域のネットワークに限られるので、自分の掛かりつけのドクターや医療機関が、加入したいアドバンテージプランのネットワーク内であるかどうか、加入前に確認する必要がある。
パートD:処方薬費用を補助する保険で、民間保険会社を通して購入する。
メディギャップ:オリジナル・メディケア加入者に対して民間保険会社が提供しており、オリジナル・メディケアでカバーされない自己負担分(Deductible, Copay, Coinsurance)の全て又は一部を補足負担する健康保険。一般にメディケア・サプリメント保険と呼ばれており、視力&デンタルケア、パートDはカバーされない。 

メディケアの保険料


パートA(入院保険):ソーシャルセキュリティー受給資格者(10年以上の納税者)か、政府機関で働き、規定のメディケア税を納めた人には無料。配偶者がメディケア税を納税していれば、働いたことのない配偶者も働いてきた配偶者のクレジットを使ってメディケアに加入できる。10年以上の納税をしていない人は、年数に応じて有料で加入できる場合もある。
パートB(外来診療保険):月々の保険料は、年収と納税ステータスによって異なる。2023年は夫婦ジョイントで年収19万4000ドル以下、シングルで9万7000以下の人の保険料は月々164.90ドル。上限は夫婦ジョイントで75万1ドル以上、シングルで50万1ドル以上の人に対しての保険料月々560.50ドル。
パートD、パートC、メディケア・サプリメント:保険料は、複雑なカバー内容や様々な保険会社により異なるので、メディケアエージェントに相談することを勧める。

メディケアの加入方法

 
①既にソーシャルセキュリティーを受け取っている人には、65歳になると、自動的にメディケアのパートAとBのIDカードが送付され、パートBの保険料はソーシャルセキュリティーのベネフィットから差し引かれる。
②ソーシャルセキュリティーを受け取っていない人は、65歳になる月の3カ月前から3カ月後の7カ月の期間にソーシャルセキュリティーオフィスで、メディケアパートAとBの申請手続きをする。
③メディケア番号(パートAとB)を受領した後、メディケア保険会社や代理店でパートC、or パートD+メディケア・サプリメント保険に申し込む。
④65歳以降も働きグループ医療保険がある人は、退職後8カ月以内にオリジナル・メディケアパートAとBに申請し、その後民間保険会社や代理店を通してパートC、or パートD+メディケア・サプリメント保険に申し込むことになる。
⑤所得や資産の少ない人、特定の慢性健康障害と診断された人、別のカウンティーに引っ越しする人にはスペシャルエンロールメント期間が適用され、適切なプランに変更することが可能となる。  

メディケアへの加入は、決められた申請期間内に手続きをする必要があり、申請期間を逃がすと、ペナルティーを一生払い続けることになるので注意が必要である。パートBは一年加入が遅れるごとに 10%のLate Enrollment Penaltyがかかる。パートDは任意加入だが、メディケア加入資格が生じた時に加入しなかった場合、1カ月加入が遅れるごとに基準保険料の1%のLate Enrollment Penaltyが 保険料に加算されるので注意が必要。  

医療費が高い米国で安心して老後を過ごすために、メディケアプランに関する情報を入手し、ご自分のニーズとプラン選択についての理解を深めよう。


情報提供:Rumiko Matsumoto & Copeland Group USA
rumiko.matsumoto88@gmail.com

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