日常生活に支障をきたす車の故障。路上で立ち往生などしないためにも、基本的な車の点検事項を押さえておこう。

エンジンオイル交換

3000〜1万5000マイル毎／3カ月毎を目安に　
走行距離が少なくてもオイルは劣化していくもの。交換を怠るとエンジン性能が低下したり、燃費が悪くなるので定期的に交換しよう。以前は3000マイル毎と言われていたが、最近では5000マイルから7500マイルを推奨する場合が多く、オイルの種類によっては1万5000マイルまでOKの場合もあるので、車の取り扱い説明書を確認しよう。また、同時にオイルフィルターも交換することで、オイルをちゃんとろ過できるようになり燃費向上にもつながる。

タイヤ空気圧点検

季節毎に年4回程度 　
ガソリンスタンドなどで空気圧の調整をしよう。空気圧は高すぎると乗り心地が悪く、走行安定性も低下したり、タイヤ中央部が異常に摩耗してしまう。また、空気圧が低すぎると、路面に対する抵抗が大きく、燃費が悪く操縦性も悪くなり、パンクの原因にもなる。気候によって空気圧は変動しやすいので季節毎に点検すると良い。

タイヤ交換

3年〜5年毎／およそ2万マイル毎を目安に 　
タイヤ交換は走り方によって、個人差が大きいので期間や走行距離で一概に決めることは難しいが、一般的にタイヤ溝の深さが3.0mmを切ったら交換したほうが良いといわれる。タイヤ側面に記された▲マークに沿って入っている｢スリップサイン｣が出てきたらすぐに交換を。

タイヤローテーション

およそ6000マイル毎を目安に 　
タイヤローテーションをすることで、タイヤの摩耗を均一にしてタイヤ寿命を延ばすことができる。エンジンオイル交換時などに、一緒に行なってしまおう。

バッテリー交換

3年〜5年毎 　
バッテリー交換の目安は、エンジンがかかりにくい、クラクションの音が弱々しい、アイドリング時にライトが暗いなどの現象が出ていたら要チェック。

ラジエーター液交換

およそ2年毎 　
水温計の針が中間よりHighのほうを指している場合には要チェック。ラジエーター液が古くなるとオーバーヒートの原因となる。寒いエリアは凍結の恐れもあるので要注意。

エアフィルター交換

およそ2万マイル毎を目安に 　
エアフィルターが汚れると燃費が悪くなったり、エンジンが不調になる。とくに空気の汚れている都市部などでは早めの交換が必要。

ブレーキパット交換 　　　

2万〜3万マイル毎を目安に 　
タイヤと同様に消耗具合は運転の仕方などにより差があるが、ブレーキを踏み込んだときにハンドルが揺れたりゴーという鈍い異音がしたり、ゴトゴトと揺れる感覚があれば要チェック。

ブレーキオイル交換

2〜3年毎
ブレーキ動作による摩擦熱でブレーキオイルは劣化していく。劣化した状態のままにしておくと、ブレーキの効きが悪くなり危険。定期的にオートリペアショップなどでチェックしてもらおう。

触媒コンバーター盗難に注意 　
ここ数年、キャタリック・コンバーター（触媒コンバーター）が盗難される事件の急増が大きな問題となっている。触媒コンバーターとは排ガスに含まれる有害物質を触媒によって浄化するための装置。内部にはプラチナやパラジウムといった希少金属（レアメタル）が使用されており、盗難グループはこれを金属ディーラーに売って稼いでいる。犯罪件数は全米でもカリフォルニア州が最も多く、連邦検事局によると2021年には毎月1600個が盗まれており、全米の同被害のうち37%を占めるという。また、触媒コンバーターは車体のフロア下、マフラー付近に装着されているため盗みやすく、盗難にかかる時間は10分以内、手慣れていればなんと1分もかからないと言われている。触媒コンバーターが盗まれた場合、エンジンをつけると爆音がするためすぐに分かる。そして、修理にかかる費用は1000ドルから3000ドルと高額だ。防止策としては、①セキュリティーが厳重な所や明るい所など駐車する場所に 注意する②触媒コンバーターにプロテクターを取り付ける③車の動きを感知する警報装置や監視カメラをを取り付ける④触媒コンバーターに車体番号を刻印するなど。AAAによると、同装置盗難の届出は2019年から10倍以上に膨れ上がっており、カリフォルニア州では2023年から同装置の盗難を取り締まる法を施行している。