ベイスポ特別インタビュー　-JAZZベーシスト／ケン岡田-

ベイエリアを拠点に活動するジャズベーシストのケン岡田。学生時代には慶應大学のビッグバンドに所属し、松任谷由実、大野雄二など大物アーティストもゲストに迎えた。渡米後もプロとして演奏活動を継続し、昨年天才ドラマーYOYOKAをフィーチャーしたアルバムを発売。サンノゼでの凱旋ライブは、追加席を設けるほどの人気となった。この夏、再びYOYOKAを迎え、サンノゼとロサンゼルスでライブを予定している。

Q. 昨年のライブは大変な人気でした。どんな反響がありましたか？

昨年11月のサンノゼジャズのBreak Roomでのライブは、YOYOKAさんのファンはもちろん、ベイエリアローカルのジャズ＆フュージョンファンにも大変好評で、多くの方に見ていただけました。チケットはイベント開催前に完売し、運営団体のサンノゼジャズ側で急遽追加のチケットを販売してくださったのですが、そちらもすぐに完売となったほどです。YouTubeでのライブ配信とその録画にも大変多くの視聴数があり、出演の問い合わせも増えました。おかげさまでバンドが一つ前進した実感があります。会場に見に来ていただいた皆さん、YouTubeをご覧いただいた皆さんには本当に感謝しております。

Q. バンド活動に変化はありましたか？

サンノゼジャズ運営陣からも高い評価をいただいたことで、同団体が開催する最大のイベント「San Jose Jazz Summer Fest」への出演オファーをいただきました。今年はハービー・ハンコックやインコグニートなど、豪華アーティストも出演する素晴らしいジャズフェスですので、そこに出演できるのは大変光栄なことです。僕たちもいつかメインステージで演奏できることを夢見ています。アクセスレベル「All Stages」のパスを買っていただくと我々も含め、全てのステージをご覧いただけますので、ぜひ皆さんいらしてください。

そして、今年3月にはこのバンドで初めてロサンゼルスでライブをしました。ノース・ハリウッド近くのThe Baked Potatoという、ジャズ＆フュージョンの世界ではとても有名な老舗ライブハウスで、数バンドが順番に演奏するショーケース形式の合同ライブでしたが、45分の持ち時間があっという間に過ぎてしまったほど盛り上がりました。お客さんからも「アンコール！もう1曲！」と声が上がりましたが、時間に限りがあったので泣く泣く次のバンドにバトンタッチしました。オーナーの方にも気に入っていただき、5月には1時間の枠をいただいて再出演しました。2回目だったのでバンドもリラックスした演奏ができ、満員のお客さんに盛り上げていただきました。同ライブハウスは、ハリウッドの凄腕のセッションミュージシャン達がふらりと立ち寄るようなレベルの高いジャズクラブです。ここでいつかワンマンライブをできるようになることが一つの目標です。

5月のLAでの演奏が終わった後は、一旦メンバーそれぞれの活動に戻りました。僕は日中は勤務先の会社の仕事をしながらこのバンドの2枚目のアルバムの仕上げも行うなど、やることがたくさんありましたし、YOYOKAさんは中学校の卒業式の後すぐ日本ツアーに出発し、「日比谷音楽祭2024」での演奏や東京・札幌でのライブやドラムクリニックなどで多くのファンの方々と交流されていました。そして日本から直接ボストンに飛んでバークリー音楽院のサマーキャンプに参加と、精力的に動いてました。これら全てと平行して、YOYOKAさん自身のソロアルバムの制作も行い、今秋のリリースに向けて頑張っているそうです。他のバンドメンバーも、ベイエリア地元でのジャズライブやレコーディング、ツアーなど忙しく演奏活動しています。

Q. ベイエリアのファンに一言

ベイエリアの活動を今まで積み重ねてきたおかげで、LAでの演奏機会も増えてきました。8月18日（日）には、LAのトーランス市の近くにあるAlvas Showroomというライブハウスでのワンマンライブも予定しております。多くの方に見にきていただきたいので、LAにご友人のいらっしゃる方は、ぜひお声がけをお願いいたします！

もちろんずっとLAでばかり演奏していくわけではなく、来年2月にはサンフランシスコのSFJAZZセンターのJoe Henderson Labホールでの演奏も予定していますし、その先の構想も色々と練っております。今後もベイエリアと南カリフォルニアの両方で活動を続け、もしかしたらさらに広げて活動という話になるかもしれません。レコーディングや動画配信などに向けた新しいアイデアもたくさんあります。それらを含めてバンドの成長を楽しんでいただければと思います。皆さん今後も応援よろしくお願いします！