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エンジニアとしての可能性が 広がった場所 -堤 一樹-

2023.06.14

配信

出張で訪れたベイエリアを気に入り、その後駐在員としてベイエリアで暮らすことになった堤一樹さん。転職や在籍していた企業の倒産を経て、現在スタートアップでソフトウェアエンジニアとして働く堤さんにお話を伺った。

 

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年は?


元々日本企業で働いていたのですが、2016年に初めて出張でサンノゼに来ました。その際に手伝っ た仕事がうまく行ったこと、また私自身もベイエリアを気に入ったため、翌年から正式に駐在員として赴任することになりました。



 最初に来た時の印象は?  


気候の良さと、意外とのどかな町。夏に来たため、とにかく天気がいいことが印象に残っています。学生時代にもユタ州に滞在したことはあったのですが、あまり海外志向はなかったため、出張で訪れるまで、いわゆるシリコンバレーがどこにあるのかよく知らず、ぼんやりと最先端技術の集まる大都会という想像をしていました。そのためサンノゼ直行便から降りた時の第一印象は、どこがシリコンバレーなんだろう…というものでした。しかし、そのほのぼのとした街の中に、誰もが知る大企業のオフィスが現れて驚いたのを覚えています。

 ベイエリアの今の印象は?  


気候の良さ。年末年始は珍しく大変な気候でしたが、未だに一番好きなところは天気です。気候が安定していると予定が立てやすいですし、精神状態も落ち着き、仕事がしやすいと感じます。

 あなたにとってどんな場所ですか?  


ソフトウェアエンジニアとしての可能性が広がった場所。

 どんなお仕事、活動をされていますか?  


位置情報を使ったゲームアプリを開発している会社で、ソフトウェアエンジニアをしています。現在は主にプラットフォームの開発に携わり、全社的な取り組みを支えています。経歴的には金融系ソフトウェアの開発が多いですが、サーバーサイドのソフトウェア開発全般が専門です。プログラミング言語は数え切れないほど使ってきましたが、一番長く使い、趣味でも使うのはClojure(クロージャー)という言語で、勉強会やコミュニティの運営などもしていました。

 その道に進むことになったきっかけ  


大学では宇宙物理学を専攻しており、観測機器の開発やシミュレーションを通じてプログラミングを習得しました。結局、研究の道には進みませんでしたが、プログラミングは問題解決の手段として面白くも、難しくもあり、もう少し極めてみたいと思ってこの道に進みました。

 英語を使って仕事をするということ  


ソフトウェア開発は元来、少なくとも英語が読めないと厳しい業界ではあるのですが、裏を返せば英語を使えることにより、可能性が無限に広がります。 英語での成功体験、失敗体験  最初に渡米した時は全然英語が聞き取れない、しゃべれないという状況で、サンドイッチ屋で適当に返事をし続けていたら化け物のようなサンドイッチが出来上がってしまいました。米国企業に転職後もリモートワークが中心だったため、あまり英語が上達しない状況が続いたのですが、オフィスに通勤し気軽に同僚と話せるようになってからは、ましになったと思います。

 あなたにとって仕事とは?  


開発者としてフィードバックをしたり、どう開発プロセスを作り上げるか設計したり、革新的な実装を作り上げたり、多分にクリエイティブな仕事だと思っています。私にとっては自己表現の手段の一つです。 子どもの頃になりたいと思っていた職業  天文学者になりたかったです。星を見ることが好きで、子ども心に一番不思議だった宇宙の謎を解き明かしたいと思っていました。

 今の仕事に就いていなかったら  


宇宙開発。結局修士まで宇宙物理学を専攻してその道を離れましたが、現在盛り上がっている産業ですし、機会があればまた宇宙に関係する仕事をしたいと思っています。

 現在、どんなおうちに住んでいますか?  


北サンノゼの2バスルーム、2ベッドルームのアパートに住んでいます。特にこれといって何もないエリアですが、静かなところは気に入っています。

 休日の過ごし方  


妻が日本語学校の教師をしたり、よさこいチーム(渦丸)の練習に参加するので、その間、子ども達(2歳、0歳)を連れて公園に行きます。自分の時間が取れたら近くの海や山へトレイルランニングをしに行きます。景色のいいトレイルがたくさんあるので飽きません。



 ベイエリア、および近郊で好きな場所  


モントレーベイ水族館が息子のお気に入りで、行くとひたすら魚を見続けます。一人の時は、ディアブロ山やタム山などに走りに行くのが好きです。ベイエリアの特徴的な景色が一望でき、非常に気持ちいいです。

 お気に入りのレストランは  


SFのMuracci's Japanese Curry & Grill。昔、地元で毎日のように通っていたけどなくなってしまった洋食屋に少し味が似ていて気に入っています。

 よく利用する日本食レストラン  


サンタクララのRAMEN TAKA。

 もし、100万ドル当たったとしたら  


現実的には子どもの学費にしてしまいますが…。趣味に使っていいのであればベイエリアに学生の頃打ち込んだ相撲の道場を作りたいですね。

日本に戻る頻度  


1〜2年に1回程度。Trader Joe’s のお菓子や生活用品などをお土産に持っていきます。また、日本からはお菓子や日本語書籍や絵本などを持ち帰ります。

最近日本に戻った時に感じたこと  


食事が体に合う。温泉に入れる。アメリカに永住するかはまだ分かりませんが、親族や友達に、この先あと何回直接会えるんだろうと思ってしまいました。 



 ベイエリアの生活で、不便を感じる時  


災害は少ないですが、災害に極端に弱いインフラは不便です。

 現在のベイエリア生活で不安に感じること  


治安、物価、そして仕事。私はまだ永住権を取得していないため、仕事を失うとアメリカに残ることができません。ちょうど昨年、勤めていた企業が倒産し、ビザが失効しそうになりました。結果、2カ月の猶予期間内に転職することが出来たためアメリカに残ることができましたが、まだまだ景気が不安定なので、早く永住権を取りたいです。

 日本に郷愁を感じる時  


SNSで地元以外に昔住んでいた土地の風景や食べ物の写真を見ると郷愁を感じます。 おすすめの観光地  一週間ほどかけてグランドサークルをドライブしましたが、素晴らしい景色の連続でした。もう少し子どもが大きくなったらまた行きたいです。

 永住したい都市  


(ベイエリア水準の仕事が出来るなら)地元、多摩。 5年後の自分に期待すること  渡米5年前の自分が渡米を想像できなかったように、新しいことに挑戦し続けていてほしい。

 これまで見た中で印象に残っている映画  


『銀河鉄道の夜』。宮沢賢治の原作も好きで、漫画家のますむらひろし作画の猫のキャラクターと、細野晴臣の音楽も素晴らしく印象に残っています。

 自分を動物にたとえると  


ペンギン。得意と不得意がはっきりしているから。昔、太ったら妻から浮き輪をつけたペンギンみたいと言われました。

 座右の書  


『ハッカーと画家』ポール・グレアム。ソフトウェアエンジニアを志すきっかけの一つとなった本です。

 座右の銘  


“Simple Made Easy” Clojureの開発者であるRich Hickeyの言葉で、ソフトウェア開発者として座右の銘としています。

プロフィール

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Tsutsumi Kazuki

東京出身。日本企業の駐在員として渡米後、転職、会社の倒産等を経て現在米国スタートアップにてソフトウェアエンジニアとして働く。趣味はトレイルランニング、読書、プログラミング。学生時代は相撲部に所属し、國學院大學にて相撲部監督も務めた。二児の父。

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