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中国茶であなたに元気を届けたい -戸田 里香-

2023.05.03

配信

2011年にベイエリアに移り住んで以来、中国茶の世界を当地で紹介している戸田さん。そんな戸田さんに、ベイエリアでの暮らしについて聞きました。

 

ベイエリアに住むことになったきっかけは?


夫の転勤で小学生だった娘2人を連れて2008年に南カリフォルニアへ。2011年から家族4人でベイエリアに移り、サンノゼ、ロスガトスに7年住みました。子供たちが高校を卒業してからはニューアークそしてまたサンノゼに戻り、今は夫と2人で愛犬ラッキーと住んでいます。

 現在住んでいる家は?  


小高い山の上にあって眺めがとてもいい家です。また庭が広いので人が集まりやすく、とても気に入っています。独立記念日には今まで見たことがないくらいあちらこちらで花火が打ち上げられる様子が見られて感動でしたよ。

 お気に入りのレストランは?  


夫がコロナ前から自宅での食事を好んでいたのであまり外食はしないのですが、今は自宅でゆっくり美しい夕日を眺めながらお食事するのが何よりも気に入っています。普通の家庭料理がいい眺めによってグレードアップさせてもらえるのを実感しています。眺めのおかげで味まで良くなってくれるようなんです。でも夕焼けの時間に合わせると食事の開始時間は5時だったり、昔よりだいぶ早くなりました。

 あなたにとって仕事とは?  




シリコンバレーでなぜ中国茶? と尋ねられることもありますが、私自身がいろんな国に暮らしてみてそれぞれの国で起こる問題に対してポジティブに捉えて対応できたのは、お茶があったからでした。ベイエリアの日本人の皆さんはお仕事や育児などで忙しく、また学校関係や子供の送迎などにも時間を取られる慌ただしい毎日を送っていらっしゃる方が多いですね。そういった方々にお茶を通じて、忙しい中にもリラックスできるひとときと気分転換できる時間を提供していくのが私の仕事です。お茶が私自身の中国でのストレスを軽くして忘れさせてくれたので。シリコンバレーで中国茶を紹介することができて幸せに思っています。

 その道に進んだきっかけは?  


もともと母の影響でお茶の好きな子でしたが、中国で暮らしている時に嫌なことがあっても「中国茶はおいしいのになあ」と思っていて、そのうちお茶そのものについて興味を持ち、深く勉強したいと思うようになりました。お茶の効能、素晴らしさを正しく知ることができて、それを皆さんに知ってもらいたいと思ったのがきっかけです。日本に帰国した時に同じ社宅に住んでいる友人たちに最初はお茶をごちそうしながら一緒に飲んでいましたが、お茶を教えてほしいと頼まれてお茶代を頂きながら楽しみ方や入れ方について教えるようになりました。それからカルチャーセンターで中国茶講師を頼まれるようにもなりました。今は自宅でお茶教室を開いています。

 自分の専門分野について教えてください。  


中国茶には、味だけではなく香りなど他の感覚を刺激して飲むという楽しみがあります。植物の力を借りて心身を癒やすアロマセラピーと同じように、お茶の葉のティーセラピーがあります。臭覚は脳の原始的な領域である前頭葉と結び付き、それは生きる力に直結すると言われています。なぜなら動物たちは臭覚によって食べられるものかを把握するからです。私たち人間もいい匂いには食欲が出たり、唾液が分泌されたりします。また香りによって昔の記憶がよみがえったりもします。香りを嗅ぎ分けるため呼吸によって心を整える瞑想の時間も持ちます。「鼻のいい人は長生きする」と医者を父に持つ友人が昔話してくれたのですが、お茶を飲みながらみんなで和気あいあいとおしゃべりをしたりする楽しさもまた脳へのいい刺激となり、長生きの秘訣(ひけつ)と言えるのかもしれませんね。またご自宅に御主人さまが仕事関係でもらってきて眠っている中国茶がある場合、持ってきていただいてどんなお茶か鑑定したり飲み方を教えたりもしています。

 休日はどんな風に過ごしていますか?  


長年やってるだけでそんなにうまくはないですが、冬はもっぱらスキーですね。風を切って滑る開放感はなんとも言えません。昨年から始めた新しい趣味のサーフィンもまだまだですが、海でぷかりと浮かびながらきらきら光る海面を眺めるのも、最近の休日の過ごし方です。たまにちょうど良い波が来て乗れたりする時はかなりうれしい瞬間です。土曜日にスキーを楽しんだら次の日の日曜日にはサーフィンをする。そんなことも可能で、まさにユーミンのアルバム『Surf & Snow』が現実にできる最高の場所だと思います。あとインドアではカラオケやヨガも好きでよくやっていることです。




好きな場所は?  


海や山、自然が大好きなので、山から湖を眺めながらスキーができるレイクタホのスキー場が一番印象的で好きな場所です。雲海が見える瞬間はとても短いですが、見られるととっても美しい眺めなんです。またレイクタホは春や夏に行ってもキャンプもできますし、美しいエメラルドグリーンの湖はとても心に残り癒やしてくれます。 

 永住したい場所は?  


今までいろんなところに住んできたので、これからの年齢で永住というとやはり日本ですね。車の運転や医療費のこと、食べ物のおいしさを考えると日本がいいと思っています。将来は夫の故郷の近く八ヶ岳に家を建てることを考えています。

 印象に残っている本は?  


活字離れが甚だしいのですが、昔から林真理子さんのエッセーが大好きです。後は推理小説が好きで東野圭吾さんのガリレオシリーズなどよく読みました。『手紙』という作品は被害者でなく犯罪者の側の家族の心理、その後の暮らしなどを追っていて考えさせられた、心に残る印象深い作品です。

 最近見て印象に残っている映画は?  


つい最近ネットフリックスで見た『First Love 初恋』です。音楽と映像も美しいし記憶が交錯する物語が面白いです。音楽が記憶に結び付くというところが、香りが記憶に結び付くのに似てるなと興味深かったです。久しぶりに号泣して最後は爽やかな気持ちにもなり、なぜかナポリタンが食べたくなります。まだ見ていない方にお薦めします。

 5年後の自分に期待することは?  


今までと同じくらい健康で毎日が充実したものであってほしいです。相変わらずお茶に携わる仕事ができていたらいいなと思います。  

自分を動物に例えたら?  


やっぱり犬かな。猫のタイプではないような気がします。  

日本に帰る頻度は?  


子供たちがいる頃は年に一度夏休みに日本に帰っていましたが、今は子供たちと一緒に帰ることはなくなったので、季節のいい春や秋に帰れたらいいなと思っています。

 最近日本に帰って思ったこと、感じたことは?  


いつも思いますが、お店の方の客に対する親切さ、丁寧さ、心地良いサービス。そしておいしくて健康的なお食事。いつも日本に帰ると痛感するのは、電車の発着時刻の正確さ。運転をしないで鉄道を乗り継いでいろんなところに行けるのも日本の魅力ですよね。あとは日本のコンビニかな。何でも売っていて探すと何でもあることに驚きます。

 日本から持って帰ってくる物は?  


和菓子が多いです。お茶請けに使います。あと、すりゴマや梅干し。

 座右の銘は?  


この世の中生きていると悩ましいことがいっぱいありますが、笑うことで救われることも多いかなって思っています。家族と友人たちと笑いながら過ごせたら嫌なことも吹き飛びます。私の座右の銘は「笑う門には福来たる」です。


プロフィール

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Lica Toda

香港、北京、広州と中国圏に計8年間住んでいた時に中国茶の魅力に引かれ、中国茶の勉強をして茶芸師の資格を広東省で取得。あらゆる感覚を使っていただく中国茶の世界をベイエリアの住人に紹介している。紅茶のインストラクターの資格も持つ。中国茶茶芸師として中国茶茶道の指導や中国茶茶会を開催。紅茶インストラクター。

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