NBAゴールデンステイト・ウォリアーズ
ダンスチーム・日本人ダンサー
宮野 茉莉 さん
ベイエリアを拠点とするNBAの人気チーム「ゴールデンステイト・ウォリアーズ」のダンスチームに、難関のオーディションを経て今シーズンから所属している日本人ダンサー宮野茉莉さんにお話を伺った。

©Golden State Warriors
チアリーダーになったきっかけは?
4歳でクラシックバレエを始めて、実際にチアを始めたのは玉川学園高等部チア部に入ってからです。玉川大学体育会の「JULIAS」という競技チアチームに入りたくて、同じ系列の高校に入りました。玉川大学卒業後は、男子プロバスケットボールB・LEAGUE(Bリーグ)所属のチームで、チアリーダーとして活動し、その後「東京ガールズ」というプロのダンスチームに所属していました。
*Juliasは、2018年に行われた第1回世界大学チアリーディング選手権大会で優勝している他、全米学生選手権大会でも2連覇をするなど、チアリーディングでは名門チームの一つ。宮野さんも在学時に世界チャンピオンを経験している。
アメリカで活動してみたいと思ったきっかけは?
大学時代に、卒業生の先輩方がアメリカのNFLでチアとして活躍されていて、いつかは私もアメリカで活躍したいなぁと漠然と考えておりました。その後、Bリーグのチームでチアをしていた時に、本場のアメリカで挑戦したいと本格的に考えるようになりました。私がもともとバスケットボールが好きだったということも大きいです。
オーディションはどうでしたか?
たくさん準備をしてきたので、自分の力を全て出すことに集中しました。日本をはじめ、アメリカ以外の国からも約150人弱の参加者がいました。たくさんの人がオーディションを受ける中で、一瞬で自分を判断されてしまうため、どの瞬間も気を抜くことはできませんでした。
ウォリアーズ・ダンスチームのオーディションを受けた理由は?
NBAの試合を日本でよく見ていまして、ウォリアーズはチームとしてとても強かったので注目していました。その時に横で踊っているダンスチームの姿も目に入ってきて、とても力強くパワフルで、観客を魅了しているダンスチームだと思い、私もその一員になって活動したいと考えました。
実際にダンスのレベルはどう感じましたか?
こちらでは、振り付けを覚えてからみんなで振り付けをそろえるというところにとても時間をかけて練習します。その部分は、日本で今までやってきたことをしっかりと生かせていると思います。ただ、とてもチャレンジングで難しい振り付けと感じることも多く、自分自身ステップアップしていると感じています。
10月18日のオープニングナイトを終えてどうでしたか?
コートで初めてみんなでファンの皆さんを前に踊ることができたんですが、ものすごい熱狂でした。今までは、テレビ画面を通してウォリアーズの試合を見ていたのが、「これって現実なのかなぁ」と夢を見ているような感じでした。実際にダンスを披露するのは、インターバルの間の1分間くらいなのですが、まるでスローモーションのようでした。この瞬間は一生忘れないです。私の記憶に深く刻まれました。試合もウォリアーズが勝ちましたしね。
毎日のスケジュールは?
週に3回練習をして、それにプラスして試合がある感じです。空いている時間は、ESLスクールに通って英語の勉強をしています。英語はNBAを受けようと思った時点から勉強をしていましたが、まだまだですね。チームメンバーとの会話は、特に問題ないのですが、イベントやファンの方などと話をする時は、まだまだ緊張しますね。休みの日は自主練をしています。チーム練習に向けた個人練習ですね。このチームで活動していくのには、そこが大切です。そして、当たり前ですが、いっぱい食べて、いっぱい寝る(休む)ことに意識して取り組んでいます。
他の日本人ダンサーと
コンタクトは取っていますか?
今年は、NBAだとユタ・ジャズ、デンバー・ナゲッツ、アトランタ・ホークスにもいますね。会うことはできませんが、SNSやLINEでよくコンタクトを取って、何を食べてるの?とかから、こんな時はどうしてる?などお互いに助け合っています。みなさん、2年目なので私にとってはとても心強いです。
他の日本人ダンサーと
コンタクトは取っていますか?
今年は、NBAだとユタ・ジャズ、デンバー・ナゲッツ、アトランタ・ホークスにもいますね。会うことはできませんが、SNSやLINEでよくコンタクトを取って、何を食べてるの?とかから、こんな時はどうしてる?などお互いに助け合っています。みなさん、2年目なので私にとってはとても心強いです。
先日行われたジャパニーズ・ヘリテージナイトはどうでしたか?
とても感動しました。試合前には、SNSや会場でも私がこのチームに入ってからの様子を短いムービーで紹介されたり、チームメイトをはじめ、多くの人に頑張ってと声をかけていただくことが出来ました。
サンフランシスコのイメージは?
私は東京出身ですが、東京に近いかなあって思いました。3カ月くらい住んでいますが、とても過ごしやすい気候ですね。日本では車を使っていなかったのですが、こちらでは免許も取り、車を運転しています。どこに行くにも車が必要だということはチャレンジングですね。やっと運転に慣れました。ちょっとした文化の違いは感じますが、それを楽しみながら生活しています。精神的には強くなったと思います。また、ルーキーで年齢が近いメンバーやこちらに住む日本人の友達もできたので、楽しく生活ができています。この前はナパに友達と遊びに行ってきました。日本にいた時は、東京を中心に仕事場と家と踊る場所しか行っていなかったので、ベイエリアは自然も多いですしリフレッシュできる場所に行きたいと考えております。
日本にいた時は、東京を中心に仕事場と家と踊る場所しか行っていなかったので、ベイエリアは自然も多いですしリフレッシュできる場所に行きたいと考えております。
ベイエリアでの生活はどうですか?
日本人のお家にホームステイしていますが、毎日日本食を作っていただいたり、問題なく過ごしています。たまにお風呂にゆっくり浸かりたいなぁと思うことがありますが、ホームシックはないですね。実は、初めて実家を離れて生活をしているんです。チームのメンバーやコーチがいつも優しくサポートしてくれます。何か問題があっても、すぐに親身になって対応してくれたり、とても恵まれていると感じます。
将来の夢は?
今はまだ、2、3年後のことは正直考えられないです。目の前にある試合を楽しんでいます。1年前までは、NBAのダンスチームに参加することが夢でした。今まではこの夢を叶えるために毎日生きていたんです。今は毎日、この夢の中を生きている感じです。とは言っても、夢の先に夢がありますし、いろいろと経験することで新しい夢やチャレンジしたいことがこの環境にいると出てくると思います。感覚を研ぎ澄ませて一日一日を過ごしていきたいです。あとは、英語もスキルアップしていきたいです。
プロフィール
宮野 茉莉
/
Mari Miyano
ベイエリアを拠点とするNBAの人気チーム「ゴールデンステイト・ウォリアーズ」のダンスチームに、難関のオーディションを経て今シーズンから所属している日本人ダンサー宮野茉莉さんにお話を伺った。