オペアプログラムのために渡米し、その後日系幼稚園に勤務。現在は看護師として働く櫛田 友子さん。結婚を機に移り住んだベイエリアの暮らしについて聞きました。
ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年は?
渡米したのは2006年の6月で、ワシントン州ベインブリッジ島でした。そこでオペアプログラムを2年間経験しました。ベイエリアに住むきっかけになったのは夫との結婚です。主人がサンノゼに住んでいたので、2017年に私が引っ越してきました。
ベイエリア最初の印象と今の印象は?
ベイエリアに最初に来た時に日本食レストランに行って、日本食に飢えていた私は本格的な味に一口一口おいしいおいしいと言って食べたのを思い出します。ヤシの木を見たり、毎日晴れた天気でバケーション気分になったりしました。ベイエリアに住んでみて今のの印象は、多民族が住むアメリカでも珍しい土地だなと思います。人もフレンドリーで住みやすいです。
あなたにとって、どんな場所ですか?
日本にも行きやすい場所ですし、気候も良いので、高額な家賃を除けば文句なしの場所です。
ご自身の専門分野は?
Registered Nurseといって日本で正看護師にあたる仕事をしています。現在は、カイザーサンノゼ病院の「Stepdown Unit」という科で働いています。集中治療室から出てきた患者や、容体が急変しそうな患者、手術を終えた患者、点滴の薬によって頻繁に容体を確認する必要がある患者等がいる科に勤務しています。
その道に進むことになったきっかけは?
アメリカで生きていくにはまず手に職をつけなければと思いました。人のお世話がもともと好きだったこともあり、看護師を志すことにしました。
英語を使って仕事をするということについて思うことは?
英語という共通語を使って、医者をはじめ、他の医療チームの人たちと患者の手当や回復の手助けをできるというのはとても充実感のある仕事だと思います。
英語での成功体験、失敗体験があれば教えてください。
まだアメリカに来て間もない頃に、電話で旅行の申し込みをした時です。オペレーターの方に「お住いの住所はどこですか?」と聞かれ、私は「ワシントン州です」と「シ」にアクセントを置いて答えましたが、まったく通じませんでした。オペレーターの方が混乱しているようだったので、私が「WASHINGTON」とスペルを言うと、相手は「オゥ、ワシントン」と「ワ」にアクセントを置いて言っていました。それからは、言い方を変えました。
あなたにとって仕事とは?
アメリカにいる理由です。日本で看護師資格は持っていません。看護師として働きたいと思っているので、資格のあるアメリカにいます。
現在、どんなお家に住んでいますか?
4ベッドルーム、2バスルームで庭がある一軒家です。静かな住宅街で小学校も1ブロック先にあり、娘が大きくなって将来通うようになったら送り迎えが楽だなと今からほっとしています。
休日はどんなふうに過ごしていますか?
2カ月前に今の家に引っ越ししてきたので、奇麗にしたい所、直したい所があり、週末はプロジェクトに追われる日々です。フロントヤードが荒れ放題なので、掃除をしていて、結構時間がかかりますが、楽しみながら作業をしています。

ベイエリア、および近郊で好きな場所はどこですか?
ヘンリー・カウェル・レッドウッズ州立公園のキャンプ場です。サンノゼから30分位で行けて、荷物少なくさくっとキャンプに行けるので毎年夏に行っています。レッドウッドに囲まれていて、自然が好きなのでお気に入りの場所です。
お気に入りのレストランは?
「Dia de Pesca」というメキシカンのシーフード料理屋です。ホタテやタコのブリトーが好きです。「Caldo de Mares」というシーフードスープもよく食べるのですが、マイルドだったり辛かったり日によって味付けが違うので、そんなローカル感も面白いです。
よく利用する日本食レストランはどこですか?
どうしてもおすしが食べたいという時に、サンノゼにある「Izakaya」で頼みます。お魚の新鮮な味がするので、食べて満足しています。
もし、宝くじで100万ドル当たったとしたら、その使い道は?
フィリピンかカンボジアで孤児院を作りたいです。20年前にフィリピンワークキャンプに参加して孤児院や教会を立てるお手伝いをした経験があります。今でもその時に関わった子供たちを思い出して、どうなっているのかなと考えたりします。100万ドル当たったら身寄りのない子供たちに安心できる場所を与え、教育を受けられる環境を作りたいです。
日本に 戻る頻度は?
1年に1回帰るようにしています。親は仕事や長時間フライトを理由にはなかなか来ないので、自分から出向かないと会えないからです。

最近日本に戻ったときに思ったこと、考えたこと、感じたことは?
子供を実家の近所の公園で遊ばせようと思ったのですが、多くの公園が雑草が生え放題、遊具がさびていたり、ブランコが上まで巻かれてしばられていたりと、日常で使われている様子がなく、とても寂しくなりました。ベイエリアに比べると日本の実家の近くの公園には子供が遊ぶ姿は少なかったです。
日本へのお土産は何を持っていきますか?
カリフォルニアワインと、パッケージがかわいいのでトレーダージョーズのスナックを持って帰ります。
日本からベイエリアに持ってってくるものは?
アメリカのベタベタした日焼け止めが苦手なので、日本からサラサラした日焼け止めを1年分買って帰ります。あとは、使いやすいので、破れないゴム手袋です。
現在のベイエリア生活で、不便を感じる時は?
平日の朝や夕方に渋滞が起こり、その時間に外出すると時間も倍かかるので不便さを感じます。
現在のベイエリア生活で不安に感じることは?
ベイエリアの学校やその周辺で銃事件が起こったりというニュースを見ると、他人事ではないなと最近思います。娘が小学校に将来行くようになったら、こんなことが起こらないかと不安になります。
おすすめの観光地は?
カナダ・ビクトリアです。かつてイギリスの植民地だったため、面影が残り、街並みが素敵です。私は過去8回くらい行きました。
5年後の自分に期待することは?
好きなことをしていて、健康でいることです。

座右の書は?
『Fundamentals of Nursing』です。15センチ位の厚さの教科書で、常に持ち歩いて読み込んでいた本です。原点に返る時に読みます。
最近読んで印象に残っている本は?
『ママ、生まれる前から大好きだよ!』です。小さな子供には胎内記憶やお腹に入る前の記憶があるというお話です。不思議なお話ですが、娘にもあるのかなと思って、お話ができるようになったら聞いてみたいと思いました。
これまで見た中で影響を受けた、または印象に残っている映画は?
『The Cure』です。中学の英語の授業で教材として使って、英語を学びました。少年の隣の家に住む子がエイズを患って、2人で病気を直す薬草を探しに行くお話です。いつ見ても涙が出てしまいます。
自分を動物にたとえると?なぜ?
ゴリラです。彼らを目の前で見ると、なぜか初めて会った感覚がしなくて、自分を見ている気になってしまいます。
座右の銘は?
来るもの拒まず、去る者追わず。
プロフィール
櫛田 友子
/
Yuko Kushida
オペアプログラムのために渡米し、その後日系幼稚園に勤務。現在は看護師として働く櫛田 友子さん。結婚を機に移り住んだベイエリアの暮らしについて聞きました。