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人生の大半を過ごす故郷のような場所 ー西 俊哉一

2022.09.21

配信

家族とともに渡米し、ハイスクールから当地で暮らしている音楽家の西俊哉さんに、ベイエリアでの暮らしについて聞いた。

 

ベイエリアに住むことになった きっかけ


長家族と渡米しました。当時、中学生で英語の成績は比較的良かったのですが、留学願望は特になく、まさか海外で生活することになるとは思いませんでした。

 ベイエリア最初の印象と今の印象は?  


広々とした大地の向こうに地平線が見えることに感動しました。あと、高速道路が無料で料金所がないのに驚きました。他には、来た当時は、人々が今よりフレンドリーで、よく見知らぬ人から笑顔であいさつをされたりしました。最近はそういうのはめっきり少なくなった気がします。来た当時よりいろいろ便利になった一方で、行きつけの古本屋や中古レコード屋がネットショップに押されて軒並み閉店してしまったのは寂しいことです。




 あなたにとって、どんな場所ですか?  


人生の大半を過ごしている故郷みたいな場所です。

 ご自分の専門分野は?  


演奏家で音楽教師です。バイオリン、ビオラとピアノを演奏し、教えています。ベイエリアのいくつかのオーケストラで弾いたり、結婚式やイベントなどでも演奏しています。教師として子供から大人まで、家でも教えています。

 その道に進むことになったきっかけは?  


音楽には子供の頃からずっと接していましたが、中学生の時、祖父の家の物置にあった往年の名演奏家のSPレコードを聴いて、こんなふうにいつか弾けるようになりたいと思って、それまで必要最小限の練習しかしていなかったのですが、改めて頑張るようになり、今日に至ります。



 英語を使って仕事をするということについて思うことは?  


演奏する時はあまり気にしませんが、教える時は、分かりやすく面白く説明できるように工夫しています。

 英語での成功体験、失敗体験があれば教えてください。  


ハイスクールでこちらに来たので、その当時はやっていた10代が使うスラングをうっかり先生の前で使って、大目玉を食ったことがあります。

 あなたにとって仕事とは?  


日々努力です。あの名チェリストのカザルスが90歳くらいの時にインタビューで「なぜまだ3時間も練習するのですか」と聞かれ、「まだ上達していると思うんだよ」と答えました。年を取ってもそう言えるようになりたいです。

子供の頃に就きたいと思っていた職業、理由も教えてください。  


漫画家か野球選手になってみたいと思っていました。漫画家は当時藤子不二雄作品が人気だったからというのと、野球ではクラスで唯一のスイッチヒッターだったからです。どちらも大して上手くはなかったのですが。

 もし、今の仕事に就いていなかったら、どんなことをやっていたと思いますか?  


日本にいたら、歴史の先生か、音楽批評家になっていたかもしれません。もしくは、歴史的音源を放送局などから発掘して世の中に紹介するような事業をしていたかもしれません。

 休日はどんなふうに過ごしていますか?


週末は結構演奏の仕事が入るので、あまりゆっくりできません。まとまった時間が取れる時は、家族でハイキングに行ったり、旅行をしたりします。



 ベイエリア、および近郊で好きな場所はどこですか?  


ワイナリーが好きなので、ソノマカウンティー、特に北のヒールスバーグの辺りが好きです。

 お気に入りのレストランは?  


モントレー近郊の「Stammtisch」というドイツ料理店が好きです。そこのウィンナーシュニッツェルとビールは最高です。

 よく利用する日本食レストランはどこですか?  


「富貴寿司」です。

 もし、100万ドル当たったとしたら、その使い道は?  


八重山諸島のどこかに別荘を買って、残りは投資して増やします。 日本に戻る頻度は?  飛行機が少し苦手なので、昔は気の向いた時だけ帰っていました。最近は平均すると2年に一度くらいです。

 最近日本に戻ったときに思ったこと、考えたこと、感じたことは?  


コロナ禍以来、帰っていませんが、毎回ビルが増え、自然が少なくなっている気がします。

 日本へのお土産は何を持っていきますか?  


コーヒーやチョコレートです。 日本からベイエリアに持って帰ってくるものは?  本、CD、調味料、沖縄そばの乾麺、泡盛などです。

 現在のベイエリア生活で、不便を感じる時は?  


カスタマーサービスに電話して、自動音声システムが自分の発音を認識しない時。また、公共交通機関が少ないこと。

 現在のベイエリア生活で不安に感じることは?


医療保険、車の運転のマナーの低下、治安の悪化、物価の高騰など。

 日本に郷愁を感じる時は?  


たまに日本のお風呂が恋しくなります。あと、夏になると日本の青々とした山への郷愁を感じます。

 おすすめの観光地は?  


石垣島です。初めて行った時に見た鮮やかな青い海が忘れられません。

 永住したい都市は?  


沖縄の離島、ハワイ、鎌倉。

 5年後の自分に期待することは?  


読書が好きなので、そろそろプルーストやゲーテを読んでいるかな?

 座右の書は?  


『田辺聖子の小倉百人一首』と『ヴァイオリンは語る』(ジャック・ティボー著)

 最近読んで印象に残っている本は?  


『東方奇譚』(マルグリット・ユルスナール・著)。幻想的な短編小説集で、源氏物語のスピンオフのような小説も入っていました。今は勝海舟の『氷川清話』を読んでいます。維新、明治の生き証人海舟翁の辛辣(しんらつ)で痛快な時事話や人物評が面白いです。

 これまで見た中で影響を受けた、または印象に残っている映画は?  


チャップリンの『街の灯』です。言葉を使わず音楽と演技だけで人間のあらゆる感情を描いてしまうチャップリンは本当に素晴らしいと思います。

 最近見て印象に残っている映画は?  


家族で『火垂るの墓』を見ました。

 自分を動物に例えると? なぜ?  


犬だと思います。一度心を開くと、その人に対して誠実だと思います。

 座右の銘は?  


「三年先の稽古」「なんくるないさ」「一期一会」。

プロフィール

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Toshiya Nishi

フリーランスの音楽家(バイオリニスト、ビオリスト、ピアニスト、教師)。ベイエリアのいくつかのオーケストラで演奏する傍ら教師としても活動。神奈川県横浜市出身。レッスンなどの問い合わせはtnthefiddler60@gmail.com。 

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