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【保険】カリフォルニア州で 介護保険税導入が始まる

2023.07.19

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アメリカの保険制度


アメリカでは、大きく2つの公的保険が連邦政府または州政府によって提供されています。それは、65歳以上の高齢者と65歳未満の特定の障害者、慢性腎不全患者を対象としたメディケアと、低所得者を対象としたメディケイドです。メディケアは、あくまで入院費用と医療費の保険であり、退院後100日以上の長期的なリハビリや介護ケアはカバーされません。現在アメリカでは、介護が必要になった州民はメディケイド(低所得者用公的医療保険制度、カリフォルニア州ではMediCal)に頼るケースが増えており、メディケイドの財政が危機的な状況におかれています。

アメリカの公的介護保険制度導入の背景  


日本同様、国民が長生きすることによって、ロングタームケア(長期介護)を必要とする人口は増加しています。その費用の多くをメディケイドがカバーしており、この状況を改善するために、州が運営する公的介護保険制度がワシントン州を皮切りに施行されました。カリフォルニア州でも着々と導入会議が進んでおり、あとは議会の承認を得るのみとなっています。その他の12州でも、州内に居住する給与所得者の給与に対し、一律%の税金を課して運用しようという動きが加速しています。

 介護税を回避するには  


自身で民間の介護保険に加入している人は、この制度からの免除を申請できます。免除申請の期限は、ワシントン州の場合2021年10月1日から2022年12月31日の間でした。カリフォルニア州ではいくつか導入案が出ており、中には2024年の1月1日から施行という案もあります。実際、ワシントン州では介護保険の購入が殺到したため対応しきれず、多くの保険会社が同州での介護保険の販売をストップしました。カリフォルニア州の労働人口はワシントン州の5倍もあり、公式なアナウンスがあってからでは民間の介護保険を買えない可能性もあることから、今のうちに検討を始め、ご自身に合ったプランに納得して加入できるように早めの行動をされることをお勧めします。なお、免除申請が遅れると、その間に差し引かれた州の介護保険税は払い戻されないので、期限に間に合うよう、個人の介護保険に加入し、免除申請を行います。(参照:California Department of Insurance)

公的介護保険制度の利点


・病歴審査などがなく、健康状態に関係なく加入できる 公的介護保険制度の欠点

・支給額は実際に必要な介護平均金額の半分以下になる可能性大

・年齢に関係なく一律課税であり、特に健康な若い高額所得者は、将来カリフォルニア州で受けるかどうかわからない補償に対し、かなりの金額を負担することになる

・州外や国外では使えない可能性あり
・公的介護保険を利用できる施設は、おそらく州内でもランクの低い施設のみになる予想  

期限までに介護保険に加入していればこの課税を回避することが可能なので、最低でも、民間の介護保険の見積りをとって、州の制度と比較検討されることをお勧めします。



(408) 203-7333
Rumiko.matsumoto88@gmail.com

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