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自己評価(Self - Esteem) -寺尾先生-

2023.09.13

配信

自己評価(Self - Esteem)について

 自己評価とは、自分がどういう人間かというイメージです。そのイメージは、ストーリーであったり形であったりします。自己評価は、そこから発生するプライドや自尊心とは別のものです。また、セミナーやレッスンを受けた後に使われる自分に対する評価(Self - evaluation)とも全く別のものです。

 では、自己評価とは何か。それまで他人や環境とどのように関わってきたかの集大成であり、人生経験を重ねる過程で変化します。幼少期に、愛されて尊重されて育つと、自分には価値があるとの感覚が身につきます。それがあると、自分を大事にしながら周りの人間や環境に適応しやすくなります。逆に、周りから否定されながら育つと、自分の表現に支障が生じ、自分と周りの世界で人付き合いがうまくいかなくなったりします。しかし、そのような経験があっても、自己評価が変化することもよくあります。

 わたしたち人間は、生まれたばかりの頃は、自分と他人の境がなく、世界は自分中心に回っていると受け取ります。空腹や疲れなど、不快感があれば泣き、助けを求める。まるで保護者が走って助けに来るのが当たり前かのように。この状態を、精神分析の用語では幼児的万能感と呼びます。しかし、成長するとともに、世の中は自分中心に回っていないと気づき、一時的に抑鬱状態に陥ります。

 自己評価が低かったり、自分がどんな存在かある程度まとまった考えがないと、周りを中心にした人付き合いに繋がります。共依存やアダルトチルドレンの特徴でもあります。アダルトチルドレンは、自分より他人のニーズを優先します。共依存とは、お互いに問題がある人がそれぞれ助け合うことによって、自身の価値を見出します。「アダルトチルドレン」と「共依存」は、元々アルコール依存の治療の現場で使われた言葉ですが、今は薬物依存症の域をこえて広く使われています。人付き合いは人生の基盤。自己評価は、わたしたちの生き方において大きな意味を持っていると言えます。

カリフォルニア州公認心理療法士、臨床ソーシャルワーカー。サンフランシスコ大学で心理学の学士号、心理学の修士号、社会福祉保健学の修士号を取得。現在はサンフランシスコ、ベイエリアで、対面とオンラインの両方で心理セラピーとコンサルテーションを提供。専門は、うつ、不安、人間関係の問題、摂食障害。家族機能不全から発生するさまざまな症状を扱う。また、問題を抱える人の家族向けのコンサルテーションも行う。

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