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不安の症状と対処 -寺尾先生-

2024.05.15

配信

不安の症状と対処

  心配、恐怖、不安などは、誰でも経験するものであり、私たち人間が危険を察知するためにも必要なものでもあります。しかし、不安感が強すぎて生活に支障がでてくると問題とみなされ、不安の症状の頻度や度合いが診断基準を満たすと不安症(anxiety disorder)と診断されます。

 不安感は、こころや体、行動に様々な形で現れます。感情面では、いきすぎた心配、イライラ感、眠れない、落ち着きがなくなる、疲労感が続く、パニックアタックが起きるなど。身体的な症状には、体や筋肉の痛み、発汗、お腹の調子が悪くなる、動悸が早くなる、呼吸が浅くなるなど。行動面では、閉じこもり、多動、集中力の低下、運動不足、コミュニケーションや人間関係の悪化、などが挙げられます。不安が強いため人にあたってしまうという経験をされた方も多いでしょう。

 不安感の解決策は人によって様々ですが、不安と現実がかみあっていない場合も多いので、不安材料を書き出し、不安感がどこからくるかを理解することは効果的です。不安材料を整理して、自分が変えられるものと変えられないものを理解し、変えられないことは受け入れたり、人に話してみたりしましょう。

 また、深呼吸、運動、日記をつける、人と話す、外出する、カウンセラーやセラピストに話す、なども効果的です。呼吸と考えを落ち着かせるために、一人で静かに座り、まわりを観察してみてください。聞こえるもの、見えるもの、匂いがするもの、きれいだなと思うものなどを意図的に探して気づくことで、集中が高まり落ち着きます。不安感をコントロールすることは、コミュニケーションや人間関係の向上にもつながります。


寺尾 明希子(てらお あきこ)心理療法士

カリフォルニア州公認心理療法士、臨床ソーシャルワーカー。サンフランシスコ大学で心理学の学士号、心理学の修士号、社会福祉保健学の修士号を取得。現在はサンフランシスコ、ベイエリアで、対面とオンラインの両方で心理セラピーとコンサルテーションを提供。専門は、うつ、不安、人間関係の問題、摂食障害。家族機能不全から発生するさまざまな症状を扱う。また、問題を抱える人の家族向けのコンサルテーションも行う。

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