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口腔習慣や癖から起こる歯のダメージ(2)-森田先生(歯科医)

2023.04.06

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口を使う癖から起こる歯のダメージ(パート2)

 前回に続き、今回も様々な癖から起こり得る、口腔内のダメージについてお話したいと思います。

飲み物をお口の中でクチュクチュすること
 お水でお口の中をそそぐ事に関しては何も問題ありません。しかしコーヒー、お茶、ワインなどは避けることをお勧めします。飲み物の成分が歯に付着し茶渋になってしまいます。たかが茶渋とお考えかもしれませんが、茶渋は他の歯の表面に比べてざらざらしているので、歯垢などがつきやすく、虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。またソーダ水やお酢などは酸なので、それをクチュクチュすると歯全体をコーティングしてしまうことになるのでやめましょう。

指しゃぶり
 指しゃぶりをすると、お口の吸引力のせいで指の形に歯がずれてしまいます。オープンバイトといい、奥歯で噛んでも前歯の部分は指の形に空いてしまうという歯並びのずれです。これを治すには矯正治療が必要になるので、できるだけ早めにやめましょう。

氷などを食べる癖
 この癖を続けていると、歯が割れてしまうことがあります。もちろん、一回ですぐに歯が欠けてしまうわけではありません。これを何年も続けていても問題のない人もいるでしょう。しかし、氷のような硬いものを噛んでいれば、細かなヒビなどが歯に蓄積していきます。歯が欠けてしまう程度でしたらいいのですが、運が悪ければ根っこの方までヒビが入ってしまい、最悪の場合は抜歯が必要になることもあるので注意してください。

チューインガム
 口臭コントロールやキシリトール成分などを目的に、チューインガムを使うのはいいことだと思います。しかし、それが癖になり、常にガムを噛むようになると問題も出てきます。ガムを噛むことで、必然的に噛む力が増してしまいます。それに「噛む」という癖は、歯ぎしりや食いしばりなどにつながる可能性もあります。ほどほどになさることをお勧めします。

腕などを顎に当てて寝る癖
 寝るときに腕などを顎に当ててしまうと、長時間顎をずれた方向へ押すことになります。顎は関節ですので、左右非対称のような癖がつくと、顎関節症などにもつながってしまいます。他の関節部と同じように、あまりストレスのないような生活を心がけた方がいいでしょう。


森田耕平(もりた・こうへい) D.D.S.

2005年のUC Berkeley大学卒業。2009年、ニューヨーク大学歯学部卒業。2010年からニューヨーク病院で研修を開始。口腔外科、審美歯科、小児歯科、インプラント治療について研究を重ねる。ICOI(International Congress of Oral Implantologists)、ITTI(International Team of Implantology)のメンバー。2012年クパチーノで開業。 

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