お仕事探しはこちら!

予防接種、インフルエンザの話 -紀平先生

2023.11.16

配信

予防接種、インフルエンザの話 -紀平先生

 皆さま、この冬のインフルエンザの予防接種は、済まされましたでしょうか。この記事が出る頃には「当然です」「9月か10月にいち早く」という答えが望ましいのです。接種されないグループからはいろいろな答えが返ってきます。かなりの方が、インフルエンザワクチンはスルーして、コロナワクチンは打っています。もちろん両方とも打たない主義の人もいます。


① かなり多いのが「いままでかかったことがないから」これはおかしくないでしょうか。アメリカで子どもが生まれると、退院までの間にB型肝炎の予防接種を済ませます。もちろん「かかったことはありません」その後、日本よりかなり多い数の予防接種が続きますが、もちろんそのどれもに普通は「かかったことはありません。」

② それをすると「かかるんだよな」「ひどいめにあったことがある」おおむね、副反応は全ての予防接種に共通した、局所の反応程度に留まります。

③ 「打ったけど風邪にかかったんだよな」「いろいろ当たりあたりはずれがあるんでしょう」インフルエンザの予防接種はインフルエンザにしか効きません。それよりもはるかに多い一般の風邪には何の効力もありません。また実際、打ってもインフルエンザにかかることはありますが、一般的には症状が軽いのが普通です。


 予防接種といういうのはもともと、打てば100%かからないことを保障してくれるような代物ではありません。しかし、接種することにより、インフルエンザの場合は重症化し死亡しなくとも、「1週間寝込まないで何とか過ごせる」可能性があるわけです。そう考えるとありがたいと思えてきませんか。

 最近よくあるのが、クリニックで接種を勧めても断って、直後に薬局で接種しようという人がいます。これはそこでは「Free」と宣伝されているからでしょう。残念ながら世の中に「Free」というものはあまり存在しないのです。彼らは保険会社に費用を請求して、ほとんどの保険がインフルエンザの予防接種をカバーするので「Free」ということになるのです。それは当院でも同じことです。コロナの予防接種初期には確かにコロナワクチンは「Free」でしたが、今では保険を使います。保険のない人の接種率が低いことも問題になっています。

 日本では今年、なんと夏にインフルエンザが流行って学級閉鎖がありました。まだ、インフルエンザの予防接種お済みでない方、至急接種を考慮して下さい。時は「今」です。


紀平 昌保(きひら・まさやす)
医学博士。名古屋市出身。名古屋大学医学部卒業。旧日本整形外科認定医。日本での医師歴7年。1992年よりアメリカで診察。アメリカ家庭科学科学会認定医。ホームドクターとして全科(内科、小児科、外科、婦人科、整形外科、皮膚科、耳鼻科、眼科、泌尿器科、精神科)、健康診断・人間ドック、理学療法担当。


この記事に関連する記事

一覧ページにもどる

share with ups!

新規会員登録

ベイエリアの求人・仕事情報・お知らせ・募集・不動産・個人売買情報はBaySpo!
無料で会員登録をすると、bayspo.comをもっと便利にお使いいただけます。

新規会員登録をする

サクッと読める!
BaySpoとeじゃんデジタル版をチェック!