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手荒れ・ささくれ -柏先生(小児科医)

2022.12.15

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手荒れ・ささくれ

 今年の冬は寒いですね。気温が下がると肌から水分が蒸発しやすくなり、乾燥につながります。また、コロナやインフルエンザの流行もあり依然として手を洗う機会やサニタイザーを使う機会も多いでしょう。手を清潔にするのは大事ですが、頻繁な手洗いは油脂を洗い流してしまいますし、ハンドソープやサニタイザーで接触性皮膚炎になる場合もあります。

 手荒れを改善、予防するためには、まず自分に合う製品を使うことです。ハンドソープの香料や、抗菌性のソープによく入っている強い洗浄効果のある成分で手荒れがひどくなることはよくあります。手洗いで乾燥がひどい場合は、例えば National Eczema Association(米国皮膚炎協会)が承認している肌に優しいハンドソープや固形せっけんを試してみてもいいかもしれません。米国皮膚炎協会のウェブサイトには承認済みの製品が載っています。寒い時は熱いお湯で手を洗ったりお風呂に入ったりしたくなりますが、これも乾燥には良くありません。ぬるま湯を使うようにしましょう。

 もちろん保湿も大事です。手洗いの度に保湿するのが理想ですので、シンクにハンドクリームを置いておきましょう。手荒れの保湿は、オイル成分の多いベトッとしたものが適切です。ローションのようなサラサラしたものは水分含有量が多く、手に塗った後に蒸発して乾燥につながります。ローションよりクリームの方が水分が少ないです。まずはワセリンから始めても良いでしょう。手荒れがひどい場合は夜間に専用の手袋をはめて寝ると回復が早いです。”Eczema gloves”で検索できます。たっぷりとワセリンを塗ってその上から手袋をはめましょう。

 ささくれができるのも乾燥によりますので、手荒れと同じように対処しましょう。できてしまったら爪切りなどで根本から切ります。ささくれは、タンパク質や葉酸、ビタミンC の不足でもなりやすくなると言われています。栄養も見直してみましょう。

 手荒れで炎症を起こして赤くなっていたり、かゆみがある場合は治療薬が必要かもしれません。ささくれもまれに細菌感染して赤く腫れてしまうこともあります。気になる場合は主治医に相談してみてください。

柏雪子(かしわ・ゆきこ)医師
アメリカ小児科学会認定医。茨木県出身。日本の高校卒業後渡米し、南カルフォルニアのロマリンダ大学医学部、同大学小児科の研修を修了する。ロングビーチ、サクラメントでホスピタリスト(病棟勤務医)の経験を経て、2015年3月より日本ベイクリニックに勤務。

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