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体をいたわる冬の過ごし方 -浅尾先生

2022.11.24

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体をいたわる冬の過ごし方

 私が東洋医学に興味を持ったきっかけは、その根底にある、宇宙の一部である人間の在り方をさまざまに説く見解でした。中でも印象深かったのが、冬のすごし方で、折に触れて患者さんにシェアしています。それは、冬に枯れる植物があったり、冬眠する動物がいたりするように、人間もそれに似た過ごし方が自然であること。そして体を中から温める脂肪分を他の季節よりも多めに取り、外に出てばたばたしたり新しいことを始めたりするのではなく、静かに保養をすることで、来るべき芽吹きの春に、はつらつと活動が始められる、という知恵です。

 これに逆らったエピソードですが、私の患者さんで、友達だというお二人が、一時話題になったデトックスのキットが安売りになったからと、冬に試したそうです。その後、お一人はせきが長く続き、つらくて眠れない、もうお一人は腰痛がひどくてつらい、という主訴で来られました。症状は違いますが、どちらも冬に内臓に負担をかけ、体を冷やしたのが原因だと考えられます。

 精神面では、冬には恐怖を感じやすかったり、深刻に考え過ぎたり、不安になったりしやすいという傾向があります。このような感情は寿命やエイジングに関わる臓器である「腎」を傷つけると見なします。ですから、安定した気持ちで過ごせるよう、穏やかな楽しみを持ち、腎の栄養となる黒色の食べ物、例えば黒豆、黒米、黒きくらげなどを食事に取り入れてみてください。 

 寒さは体には「邪気」の一つで、支障をきたします。体が縮こまり、「気」や「血」の巡りが悪くなり、頭痛、腹痛をはじめ、心臓や脳の血管障害が起こりやすくもなります。冷えが、体の「首」と名のつく、手首、足首、首から侵入しないよう露出を避けましょう。体から冷えを追い払うおすすめの食材は、ショウガ、ネギ、黒糖、トウガラシ、シナモンなどです。体を冷やす食品でも火を通すことで作用が変わります。生食を避け、火を加える食べ方が良いです。胃腸に負担をかけないよう、適量を規則正しく食べることも大切です。

 昼間には適度に動き、夜は早めの就寝、朝は日が昇って暖かくなってから起き出してよし、と万事に無理をせず、エネルギーを消耗しないことを念頭におすごしください。

浅尾明美 L.Ac., DOM(あさお・あけみ)
人間の身体を自然との融合の元に考えるホリスティックな東洋医学に魅かれて、米国家試験、カリフォルニア州のライセンスを取得後、エルカミノ病院にてAsao Acupunctureを始める。皆さんがもっと自己の身体に関心を持ち、向き合える生活指導に意欲的。ご家庭に、ご旅行に漢方常備薬も用意している。

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